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取付ブログ

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スズキ・スイフト カーオーディオの音質アップ

2023-03-03
今日ご紹介する1台は、先日の福岡店の作業から、スズキのスイフトです。



オーディオレス車にナカミチのCD-700KKを取り付けて、
コンパクトカーながらフルシステムの取付がしてあります。



フロントドアには片側3層のフル防振の後に、アウター・スラントのバッフルを製作して、
ピュアディオブランドのZSP-MIDを取り付けていて・・



ダッシュにはスタンドを使ってJBLの508GTIのツイーターを取り付けた2WAYにしてあります。



座席下にはナカミチの4CHのパワーアンプを取り付けて、
その上にピュアディオチューンのチャンネルディバイダーを取りつけて、
デッキからのRCA信号を中高音と低音に分離した後にフロントとリアのサブウーファー用に分けて
増幅して送っています。



ラゲッジには25センチ用のエンクロージャーを組んで、
ピュアディオブランドのZSPのシルバーコーンのウーファーを取り付けています。



このPのマークとZSPの文字の入ったウーファーは、
あまりに表面の強度を上げたためにインクの乗りが悪く、
製造工場から「これでいいですか?」と難色を示されたものの、
デザインよりも音質を重視したためにインクの乗りが薄いというエピソードがあるユニットです。



頑丈なグリルを上に付けたら、荷物が当たっても大丈夫なウーファーボックスに仕上がりました。



グローブボックス下にはブラックボックス4連の合計8ピース構成のピュアコンが付いていて、
合計10ピースが最高ですが、チャンネルディバイダーが付いている場合は8ピースが限界なので、
これがフルバージョンになります。



イコライザーは付いていませんが、8ピース構成のピュアコンと3トーンのCD-700KKと、
チャンネルディバイダーの4つのダイヤルで、見た目以上に意外とコントロール出来る音域が広く、
CD-700KKのクオリティーを活かした生音・生声に近いサウンドを表現しています。



今回前後にドライブレコーダーの取付の作業を行っていて、
フルシステムとなると量販店で車を触られたくないというお客様は多くおられます。



ダッシュの上には四角と三角の防振メタルが貼っていて、ダッシュの微細な共鳴を抑えているという、
細かい部分にもこだわりがあります。



今のサウンドピュアディオが出来るまでの40年史+12 第14話 1998年から2001年

2023-03-02
サウンドピュアディオの40年史と自分の小中高の電子的な実験の事を書いたこのシリーズは、
1982年に山口県宇部市の中野開作に小さな店にオーディオ機器が詰まっているという意味で
『オーディオボックス』という名前にしましたが、この名前にはもう1つ理由がありました。



(1982年に開業したのはこの場所ですが、建物は当時とは建て替わっています)



それはアメリカに『AUDIO VOX』という会社があって、
アメリカではカーオーディオ用のスピーカーを販売していましたが、日本には輸入されていなかったので、
この名前がいいとVをBに変えて、それで『AUDIO BOX』にしたので、
オープンさせてから18年はこの安直な考えが後で店名を変更せざるを得なくなるとは考えていませんでした。



2店舗目の山陽小野田市の有帆にあったこのお店は9年弱しか営業しておらず、
当時はカーオーディオは乱売のブームの状態だったので仕事は常にあって、
作業場が狭くなって来てたために引っ越す必要が出て来ました。



現在もこの建物は当社の所有で、倉庫として使っていますが、
運営している会社名はまだ株式会社オーディオボックスなので、その名前も記されています。



この頃のカーオーディオの事を乱売とあえて書いたのは、業界自体は賑わっていたものの、
とにかくデカい音を出したいとか、何でもかんでも車に多く物を付けていればいいと、
質より量的な売り方が横行して、これが後に業界の衰退を招く一歩手前的な状態になっていました。



もちろん当社は量より質を重視していましたが、音圧系の製品がアメリカから多く輸入されて、
それを扱う中間卸の業者も多く、自分の様な店にも売り込みに来ていました。



自分があまりに音圧系の商品に興味を示さないので卸売業者が怒って、
「音圧系の商品を扱わないあなたはバカだ!そんなやり方だとそのうち潰れる!」と言っていたのが、
2000年を越えて音圧ブームが去ってしまったら、その業者の方が潰れていました。



なぜそんな音圧ブームになったかというと、これは中東とアメリカの戦争が関係していて、
当時は何かあったらアメリカがミサイルを撃ち込んで争い事が起こって、
そのためにアメリカの軍事産業はバッテリーのボルトアップをするDC・DCコンバーターという装置を
大量に作ってミサイルの誘導装置に入れる予定が、意外と争い事が短期間に終わって、
それでDC・DCコンバーターの基盤が余ってしまい、それの何か使い道は無いか?と考えたところ、
カーオーディオのアンプに使えるという事が分かり、
全くオーディオの実績の無い会社がにわかカーオーディオブランドを作って、
時流も日本とアメリカの貿易不均衡も言われていた頃なので、時流に乗った業者が売りまくって、
それでブームが終わって潰れたという流れでした。



カーオーディオ業界は音圧系だけでなく、評論家の先生の言っている事は正しいという、
ハイエンド系のショップもありましたが、自分は20代に放送局に出入りしていた事もあり、
どうしても評論家の先生の言っている良い音が良い音に聴こえませんでした。



この頃にあるメーカーが若手の技術者をレコ―ディングスタジオに行かして音を聴かせて、
それを基準にして設計して作った試作品の試聴会を東京で行い、
全国から有名専門店30店を集めて視聴会というのがあって、
アンプに布をかけて分からない様にして鳴らして、
1番がスタジオの音が基準、2番がプレッジョンパワーで、3番がマッキントッシュで、
音圧系のお店は2番、評論家を信じているお店が3番で、何と1番を選んだのが自分だけと、
「この業界は怖い!」と思った出来事がありました。



スタジオの音を基準にしてもお店はそれが良いとは分からず、クセの付いていない物は逆に物足りないという、
「だからナカミチの商品は売れないんだ!」と納得した視聴会で、その試作品はほぼナカミチ的な音造りで、
「こういう商品は良くない!」という見本みたいな音造りでした。



そんなメチャクチャな時代も終わりかけていた頃、
日本のメーカーもカーオーディオ専門店向けよりも量販店で簡単に売れる商品に力を入れ始めて、
特にトレードインスピーカーに音に強いクセが付いて来て、パワーアンプにも強いクセが付いて来て、
売りたい商品がどんどん減って来て、これからどうなるんだろう?という心配が出て来て、
売りたい商品が無いのなら自社で開発するという意気込みで、
山陽小野田市の店舗から現在の宇部市妻崎開作の店舗を建てる事にしました。



1999年に今の店舗を建てて、もう24年になろうというのに、
かなりのコストをかけて建設した事もあって、まだ老朽化を感じておらず、
考えてみたらこの店舗の前が2店舗で17年しか営業しておらず、
この地になった方が長いという感じがしないのが、
1999年以前があまりにカーオーディオという業種が戦国時代で乱売だったので長く感じているのでしょう。



今の宇部店がオープンした時は大手量販店2社が
「オーディオボックスが大きな店を出した。」という事でカーオーディオの更なる安売りを始めて、
一般メーカー品を売っても儲からないし、仮に売れたとしても保証期間内に故障して付け外しをしたら
完全に人件費の方が上回ると、どうしようもない状態になっていました。



もうそれに音もメチャメチャだから販売する気にもなれない商品ばかりだったのもありますが・・



そんな頃にたまたま自動車メーカーが音圧系以外の音質重視のお店で
日本でどこが一番音が良いかという調査をしたところ、
複数の自動車雑誌の編集部が山口県のオーディオボックスが一番音が良いのではないかという話になって、
複数のメーカーや県外のディーラーが視察に来るという事がしばしばありました。



そうこうしているうちにディーラーの特別仕様車や、
メーカーのオーディオのカスタマイズ車などの規格をする事になって、
メーカーが今後プレミアムサウンド車の比率を上げて行きたいなどの話も知る事が出来ました。



ただそんな運の良い事は長くは続かず、
当時は主力商品だったBOSE社の1060Ⅱや1070が製造中止となり、
今後は小売店にはBOSEのカー用ユニットは降ろさず、自動車メーカーにのみ納入と方針が変わって来て、
最大数が売れるユニットを失うという事になりました。



当時はカー用品の大手2社が車検・整備に乗り出して、
それにより自動車メーカーの販売網のディーラーの売り上げが下がり、
それに対してカー用品、特にカーオーディオの売り上げをディーラー側に持って行って、
下がった車検・整備の売り上げを補うという時代だったので、
自分としては手の内を明かして自分の首を絞める状態で、「メーカーからお声がかかった!」と浮かれている
状態から、一気に地獄に落とされた様な気持ちでした。



BOSEのユニットを失う部分をどこで補うかを考えたところ、
もうメーカーに頼るのではなくて、
多くのメーカーのOEM生産を行っている会社と交渉して、
自社のスピーカーユニットを作るという大転換の時期に入りました。



ところがそんな自社ユニットを作るのに大きな壁が出て来ました!



それはオーディオボックスという名前のカー用のスピーカーが作れないという事が分かったからです。



最初にでたアメリカの『AUDIO VOX』という会社が、
日本でカー用のスピーカーの商標権を取っていて、
VがBに変わる『AUDIO BOX』は類似しているという事で商標権が認められず、
その名前で製造する事が出来なかったからです。



これは困りました。



ユニット自体はもう試作が進んでいるのに名前が入れられず、
そこで仕方なく違うブランド名で商標権を取って、
店舗の名前もそれに変えるという事で2000年に特許庁に国内外のメーカーが使用していなかった
『サウンドピュアディオ』という名前を商標登録して、
会社は販売を行う『株式会社オーディオボックス』と、
開発製造を行う『有限会社ピュアディオ』の2社に分けました。



そのため販売を行う会社名はオーディオボックスのままで、
オーディオボックスはピュアディオという会社から製品を買うのと、
サウンドピュアディオの称号が使えるという権利を得るという、2社体制が出来上がりました。



宇部店の看板がオーディオボックスからサウンドピュアディオに変わったのは2001年の3月で、
サウンドピュアディオのケーブルが先に出来て、6月にサウンドピュアディオのスピーカーが完成して、
ピュアディオチューンのアンプやチャンネルディバイダーも出来て、
デッキ以外の部分はピュアディオのオリジナルかチューンドモデルでラインナップが揃うという時代が
やって来ました。



日産セレナ カーオーディオの音質アップ

2023-03-01
今日ご紹介する1台は、先日の宇部店の作業から、日産のセレナです。



パナソニックの大画面ナビオーディオを中央に取り付けて、
グローブボックス側にアルパインのディスプレイを取り付けたツインモニターのお車で、
もう何度もシステムアップをして頂いていますが、今回更なるシステムアップで入庫されました。



メーターパネル下の小物入れにはナカミチのCD-700KKを取り付けて・・



下段のグローブボックスにはナカミチのCDチェンジャーのMF-51が取り付けられていて・・



ドアにはアウター・スラントのバッフルを製作して、ピュアディオブランドのZSP-MIDが付いています。



リアのラゲッジ下には右にZSPの黄色いコーンの限定ウーファーと、
左側にパワーアンプとデジタルプロセッサーが付いているフルシステムです。



今回の変更点はツイーターをJU60のブラックタイプに交換して、それに合わせてピュアコンを変更します。



ラゲッジの左下は下からパワーアンプ、次にデジタルプロセッサーで、
その上に比重の高いDMF板を敷いて、合計8ピース構成のピュアコンを取り付けて、
アンプから最短距離でスピーカーケーブルを引いて、
ピュアコンを通した後は合計4本のPMBケーブルでフロントまで音信号を送っています。



リアにピュアコンを置くとスピーカーケーブルが余分に必要で、その分費用が余分にかかりますが、
ミッドが動いて起こる逆起電力の影響をツイーターが受けにくいというか、ほぼ受けないので、
より高音質で音楽が聴ける様になります。



ピュアコンはAタイプやAAタイプからAAAタイプのブラック専用モデルに替えて、
音を聴きながら値を合わせます。



ピュアコンの値が決まったらデジタルプロセッサーにタブレットを繋いで、
イコライザーとチャンネルディバイダーの調整を行います。



ツイーターをシルバーモデルからブラックモデルに替えるだけの簡単な作業に見えますが、
実は見えない部分でかなり手間をかけて、これまで表現出来なかった音楽表現を行っています。



ルノー・ウインド カーオーディオの音質アップ 前編

2023-02-27
今日ご紹介する1台は愛知県の名古屋市からお越し頂いたルノー・ウインドです。



純正は異形パネルの特殊サイズなので・・



助手席前のグローブボックスを加工して、
ナカミチのスペシャルショップ限定のデッキとプリアンプが取り付けてあります。



ドアにはアウターバッフルを製作して、ピュアディオブランドのZSP-MIDが装着されていて・・



ダッシュにはワイドスタンドを製作して、JU60の前のハイエンドツイーターのユニコーンが付いています。



バッテリーはボッシュに付け替えてあり、パッと見ピュアディオ仕様に見えますが、
この取付はナカミチのスペシャルショップでもピュアディオの旧加盟店でもないお店で
取り付けられているので、これから分解して取り付け直します。



おそらく愛知県の某音圧系のカスタムショップで取り付けられているので、
ZSPを止めているネジが音圧に耐える仕様のネジを使っていて・・



スピーカーの裏の端子はハンダ付け付けしてあって、
どんなにボリュームを上げてもここが振動で抜ける事が無いというやり方です。



しかしスピーカーケーブルは車輛の純正配線にオスメスギボシで繋いであり、高音質とは言えない状態です。



またシート下の配線はとぐろを巻いていて、明らかにサウンドピュアディオの推奨の取付とは別な手法です。



これから全て取り外して、アウターバッフルと防振も全てやり直します。



(続きは後編で)



今のサウンドピュアディオが出来るまでの40年史+12

2023-02-26
今のサウンドピュアディオが出来るまでのシリーズは激動の1990年代の後半で、
前半には東京で師と仰げる素晴らしい社長さんに出会いながらも数年で引退したいという話になって、
その理由は一部のメーカーと評論家と雑誌社が結託して、いくら自分が良い仕事をしても評価されないからで、
やっと見つけた目標となる人を失って、何だかもんもんとした毎日を過ごしていました。



ただその一方でカーオーディオは一大ブームとなっていて、
山陽小野田市にあった現在の倉庫になっている場所にあったカーオーディオ専門店オーディオボックスは
繁盛していました。



ただ師匠は引退するし、ナカミチの本社のコンサートホールでの生演奏は無くなるしと、
何を目標に音造りをしていいか分からず、B&Wの高級スピーカーとマークレビンソンのセパレートアンプを
鳴らして、それを聴いて車の中の音造りという時代でした。



その頃調整用CDとして使用していたのは天野清継さんと国府弘子さんのヘブンで、
後にヘブン&ビヨンドと天野清継さんのアルバムに国府弘子さんが加わっているアズールを合わせて
3枚を交互に聴いて、そのアルバムの違いが良く分かるセッティングが良いセッティングという調整方法を
取っていました。



その3枚はCDの製作工程の3つのプロセスがCDに記されていて、
アナログ・アナログ・デジタルのAADや・・



全てデジタルのDDDなど、どの方式が良いという事を音楽評論家の先生が論じていた頃でした。



自分はデジタル・アナログ・デジタルのDADが自然だと思っていて、これらの違いに気を取られていて、
今考えたら屁理屈にこだわって本当に音楽の事が分かっていたのか?という時代で、
本当の事を知らないからこその想像の域で長い時間をかけての今自分が嫌いな語りみたいな事をしていました。



後で考えたら他に方法が無くて、それから10年以上経過して、
やっと歌ったり演奏している人に直に会って生音・生声を知らないといけないという事に気付きました。



最近車の中で聴いている国府弘子さんのアルバムは、ピアノパーティーと・・



ちょっと前のアルバムのオラ!と・・



本当にピアノだけの演奏のピアノ一丁で、これらはもうプロセスのアルファベット3文字は記されていません。



おそらく音楽評論家が「これはこういう録音だから。」と評論されるからで、
オーディオ評論家が嫌いと言っている自分も結局やっている事は同じで、
そういうプロセスは一切気にせずに音楽作品としてのみ評価するという聴き方をしていませんでした。



そして国府弘子さんが演奏されている3部作を使った調整をしていた頃から20年が経過して、
やっと自分から国府弘子さんに会いたいと思って、
生演奏を聴いた時に「自分は何て無駄な時間を過ごしていたんだろう!」と後悔しました。



屁理屈な調整よりも、本人に近づいて生の音を聴いたり、
掛け声やスキャットなどは生声なので本人の声を目の前で聞いて、
その声を元に調整をなぜ行わなかったんだろうと後悔しても時間は取り戻せません。



その頃のオーディオボックスからサウンドピュアディオに名前が変わって、
その名前を自分が聴いているCDの演奏家の方に知って頂けるという、
20年でこんなに進化したんだ!と今はそんなご縁に感謝しながら毎日音調整を行っています。



来週の3月4日は山口県の阿武町民センター文化ホールで岩崎宏美さんと国府弘子さんの
コンサートが行われます。



自分はスケジュールの調整が付く限り阿武町にコンサートを聴きに行きますが、
お客様から国府弘子さんに会ってみたいという希望があって、
可能であればそういう機会をお願いしたいと思っています。



今日は現在の生音・生声という前の基本的な形が出来る前のお話で、
今の本人さんにお会い出来る前は逆に時間ばかりかかって、それでいて思う様な調整が出来ずに、
とても辛い時期だったなと思い出していました。



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