取付ブログ
ホンダN-ONE カーオーディオの音質アップ その2
2024-03-06
今日ご紹介する1台は、先日からの宇部店の作業の続きで、ホンダのN-ONEです。
もう現行型のN-ONEは何台も入庫していますが、
年次変更などでドア内の響きが変わっていてはいけないので、
指ではじきながら外板裏の響きを確かめた上で防振マットと防振メタルを貼り合わせて行きます。
前後のドアの響きを調べて、どの位置に何の材質を貼るかをマーキングしてから作業に入ります。
4種類の材質を響きの周波数に合わせて貼って行き、シルバーのマットはカットして貼る場所もあります。
同じ材質や同じ形の物が近くにあると減衰が弱くなるので、
この組み合わせはかなり考えていて、仕上げは全体的にスムーズに振動が収まって、
ドアの重量があまり増えずに、低音は出るがブーミーで小気味良さが無いドアにはしません。
4枚のベーシック防振が終わったらドアのサービスホールを金属シートで塞ぐ防振を行って、
ここはブチルゴムを一切含まない金属のみのシートを、部分的に重ね貼りして剛性を上げているので、
コスト的にはかなりかかっています。
ドアの鉄板側の施工を行っている間に内張裏のセメントコーティングが乾いて来て、
規則性を持たせないランダムな厚い薄いを作って、
重たくならない割には振動の吸収が多く得られる様に工夫しています。
リアドアの方が後に塗ったので、少し乾燥していない青白い部分が残っています。
完全に乾燥した前の内張には、これからアウター・スラントのバッフルの加工を行います。
防振は前後のドアだけでなくリアのハッチにも行って・・
これからフロアーの防振を行って行きます。
今の時点ではここまでで、これより先は『その3』でお届け致します。
ホンダN-ONE カーオーディオの音質アップ『その1』
2024-03-04
今日ご紹介する1台は、現在の宇部店の作業から、ホンダのN-ONEです。
自分が気になっているグレードのRSです。
ホンダ純正のディスプレイオーディオを装着した状態で入庫となって、
プレミアムベーシックの取付と、ドアスピーカーの交換と、ドアの防振作業を行います。
N-ONEはドアに16センチのフルレンジスピーカーでツイーターが付いていないので、
これからダッシュにツイーターを装着します。
プレミアムベーシックなので広範囲にマスキングを行って、
パテ盛りを行ってワンオフでJU60用のワイドスタンドを製作して行きます。
ドアは内張を外して、次に防水シートを剥がして何も貼ってない外板裏にベーシック防振を加えます。
外した内張には吸音フェルトが貼ってあって・・
それを一度外してツルツルのプラスチックに粗目を付けて、セメントコーティングの施工を行います。
内張りの表面と裏面のコーティング剤が浸みてはいけない場所はマスキングしてから作業を行います。
今回は車の静粛性アップをかなり重視しているので、リアドアにもベーシック防振を加えて・・
内張りにもセメントコーティングを施して行き、
事前に井川家長男と次男が二人で計測のための走行を行って、一人が運転してもう一人が計測を行って、
施工前の騒音をチェックしてあります。
防振の範囲が広くて、事前に計測を希望されると防振の前と後のデーターを見比べる事が出来ます。
今の時点ではここまでで、これより先は『その2』でお届け致します。
BMW5シリーズ スピーカーの音質アップ
2024-03-03
今日ご紹介する1台は現在の宇部店の作業から、BMWの5シリーズのツーリングです。
山口県の隣の広島県からお越し頂きました。
専用のナビオーディオ付きのお車にベーシックパッケージの取付を行いました。
BMW5シリーズは同じ型式のセダンを持っていた事があって、
ユーザーとして使っていたからこその細かい部分への対応が出来ます。
まず作業の時に写真で残してあったので作業がスムーズに進んで・・
日常生活で使っていたので、音にどの辺りで不満が出るか分かっており、
まずはドアのスコーカーが運転席から見て左はストレートに届くのに・・
運転席側からは右のスコーカーがかなりグリップがかかっていて左右の音のギャップが出てしまいます。
そこでスコーカーの上の方の音はピュアコンでバッサリ切ってしまい、
ダッシュにワイドレンジのATX-30を取り付けて、中音域の近くまで目の前で聴ける様にして、
全ての音域をスムーズに聴ける様に改善しました。
グローブボックス下にはRRタイプのワイドレンジのブラックボックスと、
大型の純度の高いコイルを取り付けて、
ドアスピーカーを交換するよりもクオリティーの高いサウンドを再現出来る様にしました。
ピュアコンの数値は音を聴きながら何度も交換して、
バス・トレブル・フェダーは勝手知ったるドライブのスイッチをスイスイと動かして
あれこれとパターンを変えました。
お客様のご希望はボリュームの低い位置でも楽器の音が一音一音聴き分けが出来るという事で、
通常ボリュームと低めのボリューム交互に聴きながら音調整を行いました。
入庫時はバスもトレブルもほぼ上まで上がっていましたが、
ベーシックパッケージの装着でセンター付近でも十分な体感音圧が得られる様になって、
同じ周波数が違う方向からぶつかってキャンセルされる状態をピュアコンで防いでいるので、
無理なく素直な音色で音楽が楽しめる様になります。
昨日の閉店までにある程度追い込んでいるので、
これから午前中かけてもっと生音・生声に近くなる様にセッティングして行きます。
お客様にはBMWの3シリーズ・5シリーズ・7シリーズと3台買って実験している事をお伝えして、
その中でもツーリングは3シリーズだけで、
セダンとツーリングの形状の差があるのではないか?と思われていましたが、
実際にはセダンとツーリングの形状の差よりも、前期・中期・後期のアンプかプリの特性の差の方が大きく、
同じスピーカーを使っていてもピュアコンのパーツの値は全て替えて対応しています。
BMW3車種を日常使いで乗っていたからこその、実態に基づいた適切なチューンで仕上げています。
追伸
BMWを3シリーズと5シリーズと7をシリーズを持っていたと聞いて、
小さい方から順番に買い替えて行ったと思われる方が多いのですが、
実際には3シリーズのツーリングと5シリーズのセダンを同時に持っていて、
同時進行で2台でパッケージ開発を行っていて、
その2台をディーラーに持って行って7シリーズに換えてもらったというのが実際のところです。
ハイローコンバーターのチューニング
2024-03-02
先日オーディオテクニカからハイローコンバーターが4台届いたので、
仕事の合間合間にチューニング作業を行いました。
普通はこれ1台で右左のチャンネルのスピーカー出力をRCA化するのですが、
ピュアディオでは1個で方チャンネルとして使い、磁気の漏れによるセパレーションの悪さを改善しています。
以前は4CHの物を2CH化していましたが、
4CHモデルが生産終了となったために仕方なく2CHモデルを2個使う事になって、
その分コストが上がったのですが、左右が別のケースになった効果があり、思わぬ所で音質が改善されました。
中のパーツを大型化して、ケーブルもピュアディオブランドのPSTのフルレンジタイプに交換して、
ノーマルモデルの1個使用と比べると音のクオリティーは格段に違います。
また左右のケースが分離した事によってアース部分が独立して、
ケースはくっついていても左右が絶縁しているためにこれまでには得られなかった
セパレーションと解像度が得られています。
自分のレクサスLSに付けるつもりだったのですが、
レクサスのフロントマルチアンプでは2セット必要なため、今回の入荷分が全て無くなるために諦めました。
製作室で内部のチューニングが終わって2台連結したら、
1DINのデッキのスピーカー出力に繫いで、
マークレビンソンの135万円するアンプに繫いでテストを行い、
あらかじめ歪みの少ないボリューム位置を調べてから車両に取り付けます。
万が一失敗してボン!とアンプが壊れてしまうと大損害ですが、それだけ慎重になって仕事をしていて、
寸分の狂いも無い間違いない音質でチューニングしています。
寸分の狂いも無いと言えば今回ハイローコンバーターの調整用に、
市販のドライバーを削ってピッタリ合ってぐらつきの無いドライバーを製作して、
これを昭和の時代に気付いていたらあの苦労は無かったのにと、
少しのズレも起こさないツールの製作が良いバランス取りを短時間で行える事を知りました。
現在セパレートのチューニングハイローコンバーターは安定した人気があり、
なかなか自分の車に付けるほどの台数に余裕がありませんが、今日オーディオテクニカから荷物が届いたので、
これでやっと自分の車にも付けられるのか?と思ったら、違う商品が届いたのでした。
最後になぜこれだけチューニングのコンバーターが人気があるのかと思っていたら、
自分は中のチューニングを行って使った部品代を経理に報告しているのが、
意外と自分の工賃が安くせってしてあって、思っていたよりも安い価格で販売されていたので、
これは人気があるはずだ!と、ちょっと驚きました。
ホンダNワゴン スピーカーの音質アップ
2024-03-01
今日ご紹介する1台は、福岡店の現在の作業から、ホンダのNワゴンです。
ホンダ純正のギャザーズのディスプレイオーディオを装着した状態で入庫となって、
ベーシックパッケージの取付と、ベーシック防振の施工のWパッケージの作業を行っています。
まずはドアの内張と防水シートを外して、何も貼ってない外板裏に防振マットと防振メタルを貼り合わせます。
ベーシックパッケージなので純正の16センチはそのまま使用していますが、
一般的にフレームがプラスチックでネジは1本止めで、
裏のマグネットも小さいから音が悪いと言われているこのスピーカーが、
何故かこもりが無く低音もしっかり鳴ってくれます。
その秘密はピュアコンを通す事でこもる音域をカットして、
カットした音域をピュアディオブランドのツイーターでカバーして、
軽く聴こえる低音はピュアコンを通す事でインピーダンスをやや上昇させて重みを持たせて、
更にベーシック防振を加える事で低音は十分な量を得られています。
それと当店が純正スピーカーを使う理由が、
市販のトレードインスピーカーは極端に音を強くしている部分と、
逆に音をスポイルさせて下げている部分が混在してしていて、
それでメリハリを付けた音にしていますが、それが本来の音楽とは違う音色になってしまっていて、
イコライザーでレベルを上げ下げしても音色はほぼ変わらず、
それなら純正の音を磨き込んだ方が本来の音楽の音色に近くなると
20数年前にベーシックパッケージを考案しました。
ツイーターはダッシュにピュアディオブランドのATX-25を取り付けて・・
純正のディスプレイオーディオは一度取り外して、
裏からピュアディオブランドのPSTケーブルのフルレンジタイプで4本で音の行き来をして・・
グローブボックス下に比重の高いMDF板を敷いて、その上に4ピース構成のピュアコンを取り付けて、
ATX-25には高音域専用のPSTケーブルで音を送って行きます。
ディスプレイオーディにはバス・ミッド・トレブルの3トーンと
13バンドのイコライザーの両方が付いていて、
3トーンは1クリック動かすだけで音がどぎつくなるので使わず、
ピュアコンを交換しながらイコライザーを調整して行き、
2カ所1クリックづつ動かした所で調整を終了させました。
このディスプレイオーディオは初めてで、
なかなかクセが掴めずブラックボックスは6個目で固定して、
コイルは1回交換でもうこれ以上生音・生声に近づかないという組合わせになったので
セッティングを終了しました。
Nワゴンはスピーカーがリスナーの耳から少し遠いので、
低音の量は得られやすいのですが、中音が薄く聴こえて、ちょうど昨日のブログと逆の現象が行って、
コイルは井川が一から手巻きした巻き数の少ない物を使用して、
ドアスピーカーの上限周波数を伸ばしています。
ベーシックパッケージと言いながらも、
ナビなどの音の特性に合わせて一台一台ピュアコンのパーツの値を選んでいるのと、
現在では白いラベルのRRコンと呼んでいるアップグレードのブラックボックスを全車に使用しているので、
販売価格はWパッケージで11万円ぐらいになっていますが、
過去の10万円の頃に比べたらかなり音質がアップしています。
購入は当店のNボックスのデモカーを聴いて頂いて、
「同じ純正スピーカーを使っているので、この様な感じで聞く事が出来ます。」と
デモンストレーションして決めて頂きました。
世の中「純正スピーカーは音が悪くて使い物にならない!」と言われているショップが多い中、
当店を選んで頂いてありがとうございました。