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取付ブログ

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新・お客様の質問にお答えして 第3話

2021-06-30
今日は水曜日で宇部店は1週間の始まりですが、火曜日に仕事をしてしまうと今ひとつ曜日感覚が
無くなっている井川です。



今日の『新・お客様の質問にお答えして』は最近お客様からよく聞かれる
「ピュアディオさんってここ1・2年で音が良くなっていませんか?」という質問です。



確かに自分が聴いてもここ1年半ぐらいでこれまで表現出来なかった音の領域が表現出来る様になって、
より生音・生声に近くなったと思っています。



この答えは合計3つあって、その一つはコンデンサのペアリングの精度をかなり上げて来ていると
いう部分です。



過去のブログではコンデンサの1回の仕入れが200個だ400個だと大量に買い入れている事を
アピールしている時期がありましたが、最近は逆に1回の仕入れを25個に抑えて、
フィルムコンデンサの工場のフィルムの巻き付けトルクの微妙な違いにより、
その生産時期によって規定値の上の方の物が出来るか下の方の物が出来るかで、
買う時期を少しづつずらして欲しい値が手に入る様にコントロールしているという所です。



特に今のピュアコンはJU60用で4桁表記で、ベーシックパッケージでも3桁表記が当たり前で、
一部の車種ではベーシックでも4桁表記の物を使っています。



今困っているのは1マイクロのコンデンサの1マイクロよりも
少し下が必要な場合が多いのに、今の工場のコンディションだと1マイクロを上回る物が多く、
25個仕入れるのも怖いので10個仕入れたら・・



見事に誤差の範囲で問題無い値で上の方が揃っていました。



つまりサウンドピュアディオの音決めのレベルは部品メーカーが指定している誤差範囲の中の
上だ下だとパーツを選別して音調整を行っていて、生音・生声を謳っているという事は、
この僅かな違いで音の良し悪しが決まってしまうという事です。



ちなみに0・47マイクロのコンデンサが必要な組み合わせもあり、こちらも規定値よりは上ばかりですが、
現在多く必要なのは0・48ちょうどぐらいで、今回10個仕入れたら0・480は1個もありませんでした。



でも前と2回前に25個仕入れた時は0・480がそれなりの数があって、
とりあえず製作作業に問題無い数は確保しています。



ただ1マイクロの下の方の値のコンデンサが必要な場合が多く、測定してストックしている物も欠品気味で、
この辺りのコンデンサが4個必要になるピュアディオブランドの40周年記念のホーム用スピーカーの製作が
途中で止まってしまっています。



もう少し時期をずらして1マイクロのオーダーを出します。



いくら制度の高い測定を行ってペアリングしても、その数字が動いてしまうのがハンダ付けの熱で、
フィルムの巻き付けの微妙なトルクで値が変わるのと同様に、ハンダの熱が中のフィルムに伝われば
数値も変わって来て、その熱で動いてもメーカー指定の誤差範囲には収まっているのですが、
4桁や3桁表記のピュアコンではその誤差の中で音決めを行っていて、
極力中に熱が伝わらない様に最初の2本クリップが8本の通称タコクリップになって、
写真は10本使用している通称イカクリップです。



ただこれでも僅かに熱が伝わって一時的に数位置が上がり、その後で冷えて来たらハンダ付け前よりも
僅かに低い値になるので、最終的にハンダ付け後の数値を4桁でピュアコンのケースに表記してあります。



4桁表記のピュアコンは音が良いと言われていますが、その陰にはこうした仕入れのタイミングと選別で
本当に合うコンデンサーを探して装着しているからと、熱に対する他では行わないレベルの対策を
行っているからです。



そして2番目の音が良くなった理由は、最近純正オーディオのデッキやナビが交換出来ない車が増えて、
音造りに制約が多くなって来て、これまでの技術では「前の車の方が音が良かった。」
と言われる事例が増えて来て、これまで以上の技術を持って来ないと前のお車と同じ音のレベルが
表現出来ないというのがあります。



ピュアコンのブラックボックスやコイルの種類は増える事はあっても減る事はなく、
一部の車種ではベーシックパッケージのブラックボックスで4桁表記で、
コイルはZSPで使う様な0・5刻みもベーシックで使用する様になって、
その結果後付けのナビやデッキでその音を再生すると「これまでよりも音が良くなった!」
という事になっているのです。



最近音が良くなった理由は3つあると最初に書きましたので、
3つ目は次回の『新・お客様の質問にお答えして』で書き込みたいと思います。



ホンダ新型CR-V スピーカーの音質アップ 後編

2021-06-28
今日ご紹介する1台は、昨日の福岡店の完成車から、ホンダの新型CR-Vです。



ホンダ純正のギャザーズのナビオーディオを活かしてベーシックのトリプルパッケージの作業の続きです。



当初はギャザーズの内蔵アンプを使用する予定が、新型CR-Vはナビの後ろに車輛アンプが隠れていて、
そこからツイーターとドアスピーカー用が別駆動で出力されていて、通常のピュアコンの接続では
動作出来ない状態でした。



そこで車輛アンプから4系統のスピーカー出力を取り出して、グローブボックス下のピュアコンに接続して、
中低音と高音を別々にコントロールしました。



駆動方式が違うのにプラスして、ドアスピーカーの移置がスピーカー1個分高い位置に付いていて、
更にエッジに絞り込みが入って音がタイトにしてあるので、これまでのホンダ用の値が全く使えない状態です。



棚に乗っているブラックボックスとコイルをあれでもない、これでもないと交換して、
最も生音・生声に近い組み合わせを探しました。



CR-Vのお客様はDEENさんのファンだそうで、入庫してお客様の音源を聴いた時にその事に気が付いて、
これまでボーカルの池森さんとは30回以上お目にかかって生の声を聞いているので、
初めての車種でもどこまで本人の声に近づけられるかと、試行錯誤してセッティングしました。



まずはDEENさんの楽曲に入る前に、池森さんのお気に入りのドナルド・フェイゲンさんの
『I,G,Y,』を再生して、そこそこマッチングが合って来たところからDEENさんの楽曲に替えて
行きます。



古い話になりますが、以前池森さんはクロスFMで『エアー・クルージン』というレギュラー番組を
持たれていた事があって、その番組は東京収録で福岡で放送というスタイルでオンエアーされていて、
一時期自分の登場するコーナーもあって、東京まで収録に行っていました。


その時に池森さんが『I,G,Y,』がお気に入りという事でかけられていて、
車で駅まで送って頂いた時にも車内でかかっていた事があって、この曲で最初に慣らすという手法を
取りました。



東京まで行って大変だったのですが、色々なプロ機の音を聴く事が出来て、
当時は同じレーベルだったMISIAさんともそのスタジオでお目にかかる事が出来て、
当時の東京行きがその後のサウンドピュアディオの音造りに大きく役立った事は間違いありません。



そして他の楽曲を何曲か鳴らした後に、DEENさんの最新アルバム『ポップ・イン・シティ』を再生して、
池森さんの声をイメージしながら値を詰めて行きました。



ピュアコンの値がこれ以上下げても上げても元音からズレるという値を見つけて、
そこからはナビのイコライザー調整を行って調整を終了しました。



中高音はフラットにして、低音域が少し出過ぎていたので2か所1クリックづつ動かして、
ここが限界と感じて、調整を終了しました。
 


調整後には車輛を一度外に出して、防振したドアの窓ガラスに水をかけて、
ゲリラ豪雨を想定した雨漏りチェックを行って、パスしたら納車の準備に入りました。



自分は音が決まったら宇部店に向けて移動を開始して、お客様の音の感想は直接聞く事は出来ませんでしたが、
喜んでおられたと柳井君から聞いています。



好きなボーカリストの方の生の声を知った上でのセッティングというのは、
サウンドピュアディオならではのスタイルです。



ホンダ新型CR‐V スピーカーの音質アップ 中編

2021-06-27
今日ご紹介する1台は、現在の福岡店の作業から、ホンダの新型CR‐Vです。



ドアの内張と防水シートを外して、外板裏の鉄板の響きの周波数と中心を調べて、
どこにどんな材質を貼るかをマーキングします。



最初の1台なので厳密に調べて、手順書に書き込みます。



この角度から撮影すると、4種類の共振点の違う材質を使っているのがお分かり頂けるでしょう。



同じ材質を大量に貼ると、共振点が同じために効果が薄く、更にゴムの鳴りがスピーカーの音に交じり、
ドアも重たくなるとデメリットの方が多くなり、ベーシック防振は効果・重さ・価格のバランスが考えてあり、
かなりのロングランヒットとなっています。


次に外した内張にセメントコーティングを行うためにコーティング剤が付くと問題がある部分を
全てマスキングします。



表面がツルツルだと後で剥がれを起こすので、最初に機械で粗目を付けて、細かい部分は手作業で
粗目を付けて行っています。



ここのブログではおなじみの、規則性を持たないランダムな状態で厚い薄いを作って、
振動が通過しにくい状態を作って、ドアが重たくならない割に振動が吸収する様に施工します。



そして一昼夜寝かせて乾燥させたのがこの状態です。



まだ少し青白い色が残っていますが科学変化で茶色がかってきています。



昨日のブログが前編となっているのが、今日の午前には仕上がって後編で完結となる予定が、
思わぬ所で時間がかかって午後の完成のために中編とさせて頂きました。



その理由は、当初純正ツイーターの裏にはコンデンサが付いていて、
普通はこことドアスピーカーは並列接続されているのですが・・




ナビ裏を分解したら、ツイーター専用の車両アンプを通っていて・・



ミッドも一見普通のホンダ純正の16センチと思ったら、
エッジに絞り込みがあるタイプで、ツイーターとミッドが別なアンプで鳴っているので、
プレミアムサウンドと言ってもいいぐらいです。


そのためプレミアムサウンド専用のピュアコンをワンオフで製作していて、
午前中の完成が無理になって、当初の予定を変更して中編とさせて頂きました。

初めての車種だったので、何かあってはと最長で夕方まで納期を頂いていたので、
これからCR‐Vの音のツボを探ります。

ホンダ新型CR‐V スピーカーの音質アップ 前編

2021-06-26
今日ご紹介する1台は、現在の福岡店の作業で、ホンダの新型のCR‐Vです。



E:HVというエンブレムが付いて、最新のホンダ車だと分かります。



ホンダ純正のギャザーズのナビオーディオを装着した状態で入庫となって、
ベーシックパッケージの取り付けと、ベーシック防振とセメントコーティングの施工の、
トリプルパッケージの作業を行います。



中身はパナソニックのストラーダの様です。



入庫時に一度音を確認するのですが、入庫時の音源がDEENさんで、
「あれっ?まだ音源を入れていないのに?」と驚きました。



DEENさんのファンの方ならちょっとプレッシャーですね。



普通は何も指定が無ければ本人の生声やスタジオの音を基準にセッティングを行って、
コンサート会場のPAの様な音と指定があればその様に合わせますが、
技術的には生声やスタジオの音に合わせる方が大変な作業なので、そちらを優先しています。



パナソニックのナビオーディオは最初は全てのスピーカーに100センチのディレイがかかっていますが、
入庫時にすでにゼロになっていました。



自分の試聴が終わったら次に柳井君が車に乗り込んで、モノラルのスペアナデーターを計測します。



今回のCR‐Vが最初の1台というのもありますが、マイナーチェンジや年次変更等で
音が少しでも変わっていてはいけないと、全車計測を行ってから作業に入っています。



ドアスピーカーは普通の車よりは高い位置にあって、こういう場合は中音域が耳に強く入って、
低音が薄く聴こえる傾向にあるので、フェダーでリアとのバランスを絶妙に調整しないといけません。



ツイーターはミラー裏に付いていて、音の定位を取るのは簡単なのですが、
指向性の中心からかなりそれたゾーンで高音を聴くので、音色的には有利な場所ではありません。



またツイーターは指向性が強い内ドーム型の前方にプラスチックの部品に当てて拡散させているので、
これは上質な外ドームと比べるとレベル的には体感出来ても、音色的にはどうしてもズレてしまいます。



前編では純正の構成の説明を行って、これからインパネや内張を分解して調査を行ってから施工を進めて、
後編ではこのCR‐Vのスピーカーがどう改善されたかをお届けいたします。



新型ベンツSクラスを試乗&試聴

2021-06-25
一昨日山口のベンツのディーラーさんが新型のベンツのSクラスの試乗車を持って来られました。



グレードはS500で、左ハンドル車でした。



何故左ハンドル?と思っていたら、後ろに4マチックのエンブレムが付いていて、
以前うちにあったCLS550の4マチックも左ハンドルでした。



長い間左ハンドルには乗っていなかったのですが、せっかく持って来られたので少しおっかなびっくりで
試乗に出かけました。
 


メーターパネルは針式ではなくて完全なディスプレイで、色は自由に変えられます。



ナビの画面に映った当社の社屋はこんなに立派なビルではありませんが、入り口が斜めになっているのが
きちんと描かれています。



試乗をしたり止まって機能の説明を受けていても、耳はしっかりとブルーメスターの
純正オーディオを聴いています。



これまでのSクラスは低音域に比べて高音域が弱く、中音も一部弱い音域があって、
先代のSクラスクーペも一度買おうかと思った事もあるのですが、オーディオの音がイケてなくて、
どんなに後から機材を加えても元が悪すぎると音質を上げても頭打ちになります。



話はSクラスから逸れますが、ベンツのGクラスを一時期数か月乗っていた時があって、
これはあるボーカリストさんが乗っておられたのと全く同じ年式の同じグレードを買って、
こちらでオーディオをチューンした後にボーカリストの方が福岡に来られた時に試聴して頂いて、
それと同じ機材と材料を用意して東京まで出張作業に行く予定でしたが、
ベースの音が悪いためにアップグレードしても確かにノーマルよりは音が良くても、
以前に乗られていた車に比べるとあまりに劣る様で、その後に車を買い替えられたという事で、
当社がGクラスを持ち続ける理由が無くなったので早めに買い替えたという事です。



そんな前の世代の純正オーディオと比べると今回のブルーメスター仕様は下膨れ的な鳴り方ではなく、
高音と一番高い部分と、低音の一番低い部分はやや足らないものの、それ以外の音域ではSフラットでクセが
極めて少ない鳴り方でした。



ナビの改善では普通の上から見下ろす画面だけでなく、画像を合成してまるで車の外から
自分の車を見ている様に映っていたので驚きました。



今乗っている740eも正面と真後ろはそれっぽく映りますが、この映り方は完全に外にいる様で、
ベンツのディーラーさんが言われる「フルモデルチェンジ2回分の改良です。」という言葉も実感出来ました。



車自体は完成度が高いのですが、オーディオの高音がいま一つ伸びない部分は、
JU60を使ったプレミアムなベーシックパッケージで改善出来ますが、
このクラスではダッシュの上にワイドスタンドを乗せるのが嫌と言われる方が多いでしょうね。



お問い合わせ
SOUNDPUREDIO 宇部店

〒759-0204
山口県宇部市妻崎開作484-1
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SOUNDPUREDIO 福岡店

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