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取付ブログ

ある日の福岡店で

2020-10-01

福岡店の店内デモカーの後ろに、自分がハンダ付けなどを行っている机があります。

 

 


店内デモカーはワゴンR⇒デイズ⇒Nボックス⇒Nワゴンと変わって来て、

現在はスバルのステラが店内に入っています。

 

 

 

先日ここで作業をしていたら親しいお客様が仕事風景を見られて、

「本当に沢山クリップしてハンダされているんですね!」と驚かれて、

「はい、本当にやっています。ブログの撮影用にその時だけという事はありません。」と答えました。

 

 

元々はコンデンサーを並列接続すると音が悪くなった様な気がして、

左右の2本を探すのに数百本から選ぶという事を行っていたのですが、

それでも希望の値が見つからず、それで並列接続で規格に無い値を作り出そうとしたのですが、

コンデンサを2個合わせるとそれぞれが押されると単品よりも容量がやや上がる事が分かって、

更に熱が加わると容量が上がり、想定している値とかなり変わると思ったら、

今度は冷えて来たらどんどん容量が下がって来ました。

 

 

 

まあ下がると言ってもメーカーの誤差範囲の話ですけど、

その誤差範囲の中で音決めをしているので、それで熱が加わり難くして容量を上げない様にして、

その反発で冷えて容量が減るという事も防げて、狙った容量で合成出来るという手法で作業を行っています。

 


 

それともう一つお客様が言われていたのが、

「4桁シリーズって言うけど、本当に4桁で合わせているんですね!」という事で、

4桁の桁まで測定して、それで4桁で左右を合わせているので、

これもブログの撮影用ではなくて、全個数4桁のペアリングを行って、

4桁目の数字の上下で細かい音の描写を可能にしています。

 

 

 

普通はお見せしていませんが、4桁のピュアコンを買われたばかりだったので、

こうやって4桁のピュアコンが生まれて、このぐらいの数字の差で音が変わるとご説明しました。

 

 

 

以前から井川ブログを御覧の方なら既にお気づきと思われますが、

福岡店の作業のブログ掲載がここ数か月増えて来て、実は取付台数は過去最高となっています。

 

 


そのためピュアコンの製作数も増えて来て、

一部の作業を自分ではなくて社員にしてもらう事にしていたのですが・・

 

 


微妙なハンダ付けの熱の入れ方・抜き方の差で、全て検査落ちとする事になって、

24金メッキのギボシは全て捨てて自分が新しく付け直してお客様のお車に取付ています。
 

 


こちらのツイーターのレベル調整のパーツも全て検査落ちとして廃棄します。

 

 


普通に導通はしていて、接触不良などは全く起こらないのですが、

歌っている本人の生声と微妙に差があるという事で、普通は問題なく使用出来る物を検査落ちとしています。

 

 

 

ただここまでやって来て、指導しても出来ない理由が分かりました。

 

 


それはインプットとアウトプットの関係を社員は知らないという事で、

自分はかなりの人数のボーカリストにお会いして生の声を知っていて、

更に取り付けた時の完成車の音を聴いています。

 

 


自分の耳で聞いたボーカリストの生声と、最後の音調整の時に聴こえる再生音で、

長年かけて「この熱し方で、この熱の抜き方が一番生の音に近くなる。」と、

直感で感じながらハンダ付けを行っていて、それを社員に教えて仕上がりはこの色艶でと、

ハンダ小手も10万円ぐらいする物で電子制御で温度調整しても、

小手を当てるタイミングと、エアーを当てて熱を抜くタイミングも絶妙で、

テレビで名刀を作るシーンを見た時に、「あー、名人の熱の加え方と抜き方と自分の仕事は似ている。」

と思って、もう社員にハンダ付けをさせるのは諦めました。

 

 


実際にJU60用のピュアコンは今4桁表記になっていますが、

ベーシックパッケージが現在は3桁表記となって、

以前にJU60で使っていた精度でベーシックパッケージの音合わせを行っているので、

それは音が良くなるはずです。

 

 

 

ベーシックパッケージは2001年にベーシックコースとしてスタートして、

5年後の2006年から「実際にメジャーレーベルのアーティストにお会いして生音・生声を参考にする。」

とマイナーチェンジを行って、パッケージ開発用の車両も年に何台か買う様になって、大変革となりました。

 

 

 

2018年にはFM放送のスポンサー活動で多くのボーカリストの方にお会いする機会が増えて、

JU60のピュアコンの桁数を4桁にアップする方向に行き、

ベーシックパッケージは2桁から3桁に上げる方向に向かいました。

 

 

 

そんな尖った音のチューンを行う事で、自分しか出来ない仕事を増やしてしまい、

でも音楽好きの方からは絶大な支持を頂いているので、寸分の狂いもない様に自分のハンダ付けの範囲は

変わらないと思います。
 

 

 

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