取付ブログ
ボルボV90 ハーマンカードン車の音質アップ その2
2023-01-22
今日ご紹介する1台は、先日の福岡店の完成車から、ボルボのV90クロスカントリーの続きです。
4枚のドアの防振が終わり、ダッシュにワイドスタンドを製作して、JU60ツイーターを取り付けました。
グローブボックス下にはブラックボックス4連のピュアコンを取り付けて、
最初は以前のB&W仕様の時の値を入れて鳴らして、そこから差異を探して値を変えて行きます。
洋楽・邦楽・インストなどあれこれソースを変えて聴いて、
最後はDEENさんのプラスティックラブで池森さんの音色に近いか確認します。
B&W用の値ではツイーターとスコーカーの間にかなり薄い音域があるのが分かり、
ドアのグリルを見てみると、スコーカーのグリルのヌケがかなり違う気がしました。
それもそのはず、以前の写真を取り出してみると、B&W仕様ではスコカーが見えるぐらいネットが薄くて、
これに合わせた巻きの大きいコイルではスコーカーの上限が足らなくなるはずです。
ツイーターはダッシュの上のJU60を使うので全く問題なく、
単品の性能としてはハーマンカードンのスコーカーの方が上の周波数が伸びているので、
徐々にコイルの巻き数を減らして行って、ちょうど良い巻き数を探しました。
またセンタースピーカーがB&W用はツイーターが立っていたのが・・
ハーマンカードンではグリルの中に埋まっていて、その分レベルが強くしてあり、
スコーカーの足らない部分もここで補っているので、アッテネーター回路を入れてコントロールしました。
トーンコントロールはバスとトレブルで、サブウーファーの音域は独自にコントロール出来たので、
ピュアコンの値と3つのトーンを動かして、最も生音・生声に近くなるパターンを探りました。
ブラックボックスはあれこれと値を変えて行き、ハーマンカードン仕様にピッタリ合う値を見つけました。
純正アンプとスピーカーの間にイコライザーを入れて
音域ごとのレベルを調整するという手法が一般的なカーオーディオ専門店では使われている様ですが、
これは音域ごとのインピーダンスが全くコントロール出来ず、ただレベルの下げ下げをしているだけで、
インピーダンスの上下による音色の調整が全く出来ないのと、
イコライザーに入力する前のハイローコンバーター部が貧弱だと音色が荒くなってしまい、
音の新鮮さが失われるために、パッシブネットワークをブロック化して、ユニットに送る周波数幅と、
インピーダンスとレベルが細かく変えられるピュアコン方式が圧倒的に有利で、
しかもトータルでかかる費用と得られる音質を考えるとコストパフォーマンスに優れています。
純正のハーマンカードンのプレミアムサウンドシステムに比べて大幅な音質アップが出来て、
V90のお客様にはとても喜んで頂けました。