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取付ブログ

新・お客様の質問にお答えして 第40話

2023-08-02
新お客様の質問にお答えしてのシリーズも第40話となり、全シリーズの倍を超える長さとなりました。



新シリーズになってから最も変わった部分は、
中学・高校とあれだけ熱中した無線の実験を社会人になって数年で全くやめてしまい、
そんな事があった事すら忘れていたのが、37年ぶりに無線の実験を始めてから、
なぜあんなに夢中になって実験していたのか?とか、ひょっとしたらあの頃の実験が体に染みついて、
知らない間に特殊な能力が身に付いていたのでは?と今更ながら気が付いて、
過去の実験を思い出しながら新シリーズのアイテムを開発行い、
これまでここが限界と思っていたスペックを超える事が出来たという事でしょう。



先日7月23日にうちの娘の誕生日が来て、
毎年誕生日が来る度に「あー、そろそろピュアコンが誕生した秋になるな。」と過去を思い起こします。



そんなピュアコンについてのお客様からのご質問を頂いていて、
「ピュアコンに使うコイルのストックは、よく見ると同じ値が何個もある様に見えますが、
あんなに沢山在庫を持つ必要があるのですか?」という事について頂きました。



確かに1つの値が1セットしかない部分と、同じ値なのに3セットも在庫がある部分が混在しています。



1セットしか在庫していない値は半年に1度ぐらいしか出番が無い値で、
3セット在庫している値は1週間の間に2回出る可能性がある値で、
各種1セットしか持っていないともしある値が出て次に同じ値が必要な場合に近似値で取り付けてしまうと、
本当に合っていない値を聴いてしまうとそれに耳が影響されてはいけないので、
常に最適な値をセットするために少し多めに在庫を持っておくクセを付けています。



もう1つコイルについてのご質問が、
「1マイクロとか0・5マイクロ刻みでストックされていますが、本当にそんなに細かく必要なのですか?」
という問も頂いていました。



普通ミッドスピーカーの上限周波数を決めるコイルは1マイクロ単位で在庫していますが、
値によっては0・5マイクロ単位で在庫している物もあります。



ZSP-MID用のコイルは最初から0・5マイクロ刻みでストックしていますが、
ベーシック用で一部0・5マイクロ刻みで用意している値もあります。



それは実際に音を聴きながら調整していて、自分が仲の良いボーカリストや演奏家の方のCDを聴いたり、
サウンドピュアディオと名が付くFMラジオの放送局からの電波を受信していると、
元の音がよく分かっているためにちょとの差でも気になります。



そのため例えば45マイクロでもないし46マイクロでもでもないし、
その中間に本当に合う値が合うとすればそれを作ってマッチングさせて、
次に同じ車種が入庫した時のためにあらかじめ作って用意しているからです。



コイルについてはピュアコンの外付けのコイルもあれば、ブラックボックスの中にもコイルが含まれています。



こちらは機械巻された物を必要な値までほどいていってストックしていますが、
店頭に大手メーカー製のコイルを見本として置いていたら、
「この透明のコイルは音が良いんですよね?」とお客様に聞かれた事があります。



下のコイルと上のコイルはどう見ても上のコイルが音が良さそうに見えますが、
実は本当に音が良いというか自然に鳴るのは下の方のコイルです。



上のコイルは見た目を重視したために、透明の厚いアクリルで覆われていて、
ここの部分がコイルに信号を通すと生まれて来る微弱振動を閉じ込めてしまって、
コイルにストレスを与えてしまうために、コイルの微弱振動をケースに逃がしたり、
比重の高いMDF板に逃がす事によって理想的な音質に仕上がる様にしています。



こちらは赤い巻きの大きなコイルの下にベークライト板を敷いて、その下に比重の高いMDF板を敷いて、
実はコイルとベークライト版の間にぷらしちっくの6点支持がしてあり、
そのプラスチック部分は6点に均等に力がかかる様にやすり掛けして水平を保っています。



よく熱収縮チューブにパーツが入って車内の隙間にぶら下がっている取付写真が
ショップのブログで見られますが、時間をかけて本当にピッタリ合わせたネットワークなら、
そんな取付は絶対に出来ないはずです。



よくピアノの調律に似ていると言われますが、
そういう自分も2007年に自社が主催するコンサートのリハーサルで初めて調律の手法を見たぐらいで、
自分がお金を払って調律師の方を雇ったからこそその技を車の中に持ち込みたいと、
今の手法に繋がっていて、このベークライトはそれ以降に考案した方法です。



他に最近よく頂くご質問で、「戦争の影響はまだ出ていますか?」という事ですが、
早く戦争が終わらないと作業の手数が増えて困っています。



毎日製作室でハンダ付けを行っていますが、ズボンに穴が空かない様にエプロンをしていて、
そこに落ちた高いハンダの粒を集めて利用しています。



集めてそのまま使用するのではなくて・・



ハンダ槽に入れて370度で溶かして、それから純度の高い部分を抽出してから使用しています。



過去には中東戦争や同時多発テロの反撃の時期には純度の高いハンダが軍用に使われて
回って来なくなってかなり苦労しましたが、同時多発テロの反撃の時で半年ぐらいで元に戻ったので、
今の様にこぼれたハンダの粒をピンセットでつまんでなどという事はありませんでした。



純度の高い部分を抽出するとオブジェの様な変な形になりますが、
これはわざとではなくて偶然こんな形に固まってしまいます。



何だか可愛くて溶かして使う気になれませんが、
これを溶かして使わないと純度の高いハンダが足らなくなるので、心を鬼にして使っています。



他に戦争の影響は、欲しいコンデンサの値がなかなか手に入らない事でしょうか。



以前は100個とか200個で仕入れたいたものが、
前回は25個で全て計測したら1マイクロをやや下回る物が2個で・・



今回は購入数を減らして10個にしても1マイクロちょうどやそれ以下がほとんどありません。



自分の予想では1マイクロちょうどはどこかに測定器メーカーが選別して買っていて、
世の中にはほとんど出回らないのと、工場の中が暑いとマイクロ数がやや上昇する傾向になるので、
秋から冬にかけないと1マイクロ以下が出て来ないのではないかと思っています。



こんな値の僅かな違いで音が変わるのか?と他店のお客さんは思われるでしょうが、
先々週の土曜日にAAAのアシストユニットに付け替えたけれども、
まだ自分が細かく調整していなかった方のお車を、
勝手知ったるサウンドピュアディオスタジオの電波を元に音調整したら、
ビックリする様な正確な音に変わったと喜ばれていました。



ただその方はサウンドピュアディオとお付き合いのあるアーティストさん2方と生で会っておられるので、
造作した良い音ではなくて、本人の生声を知った上での良い音という意味で、
細かな値の違いはそういう方にはハッキリと分かるレベルの差です。



以上新・お客様の質問にお答えしての第40話でした。



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