取付ブログ
日産ルークス スピーカーの音質アップ
2025-03-08
今日ご紹介する1台は、先日の宇部店の作業から、日産のルークスです。
日産純正のディスプレイオーディオ付きのお車に、
ベーシックパッケージの取付と、ベーシック防振の施工のWパッケージの作業を行いました。
以前のルークスはドアの中ほどにスピーカーが付いていて、
中音は濃いが低音が薄いという事がありましたが、現行のモデルからはドアの下部に位置が移動しています。
ドアの内張と防水シートを一度外して、外板裏に共振点の違う防振材を貼り合わせます。
何か見覚えがあるドアだと思ったら、当社のデモカーのデリカミニとルークスはボディーが共通でした。
ダッシュの上にはスタンドを使って適切な仰角・振り角を付けて、
ピュアディオブランドのATX-25ツイーターを取り付けて、
中級クラスの2WAY的な鳴りに変えています。
グローブボックス下に比重が高くて厚いMDF板を敷いて、
その上に4ピース構成のピュアコンを取り付けます。
MDFの板にもけっこうコストがかかっていて、この板の良し悪しでも何故か音に差が出ます。
また後付けの純白のボビンにピンクのラベルの物は井川が空のボビンに位置から手巻きした物で、
現在はブラックボックスの中のコイルも空のボビンに一から手巻きしています。
ルークスのお客様は車を買い替えごとにベーシックのWパッケージを取り付けておられますが、
前のお車を7年乗られていたのでピュアコンの世代が前の物から変わっていて、
今回の取付で手巻きコイル4つを体感されて、
「コイルを手巻きしただけでこんなに音が良くなるんですね!」と驚いておられました。
このディスプレイオーディオの中身はパナソニック製で、
新車時には各スピーカーに100センチのディレイがかかっていて、
それを全てゼロにしてからイコライザー調整に入りました。
イコライザーは2カ所1クリックづつ下げて音を整えて、
ここに辿り着くまで何度も調整⇒メモリー⇒再生確認を繰り返して、
調整時にこれが良い音と感じてもメモリー後に若干の抑圧感があって、
それを考えて何度も調整を繰り返しました。
ベーシックのWパッケージは見た目はダッシュにツイーターが載っただけの違いですが、
ATXツイーターの高解像度とピュアコンの効果と、それに加えてベーシック防振でドアの響きの調整と、
最後の音調整は音楽業界と繋がっていて生音・生声を知っているからの他には無い独特の高忠実度で、
他とは全く違う」サウンドを表現しています。
セレナ・ハイウェイスター カーオーディオの音質アップ
2025-03-07
今日ご紹介する1台は、現在の宇部店の作業から、日産のセレナ・ハイウェイスターです。
オーディオレスの状態で入庫して、フルシステムの取付と広範囲な防振作業を行っています。
インパネは分解して、これからアルパインのビッグ✕を取り付けるところです。
ドアの内張を取り外して、表面に何重ものマスキングを行って・・
ツルツルの裏面に粗目を付ける下処理を行った後に、セメントコーティングの施工を行います。
意図的にランダムに厚い薄いを作りながら、
ドアが重たくならない割に振動が通過し難い様に、手間をかけて塗って行きます。
化学反応で青白い色が茶色に変わって、硬くなって来たら完了です。
フロントドアとリアのスライドドアにセメントコーティングを行っていて、
フロントのグリル部分には別なマスキングを行って、これからアウターバッフルを製作します。
内張りとインナーパネルを外したフロントドアは、外板裏を指ではじいて響きの中心と周波数を調べて、
どこに何の材質を貼るかをマーキングします。
マーキングの場所に黒い四角とシルバーの四角と、黒い丸いマットを貼って、
高音の高い響きの部分にはゴールドの防振メタルを貼って、共振点の違う4種類の材質を張り合わせて、
ドア全体の響きをスムーズに抑えて行きます。
今の時点ではここまでで、これより先は『その2』でお届け致します。
N-BOXカスタム スピーカーの音質アップ その3
2025-03-06
今日ご紹介する1台は、昨日の宇部店の完成車から、ホンダのNボックス・カスタムです。
ホンダ純正のギャザーズのナビオーディオを装着した状態で入庫となって、
ベーシックパッケージの取付と、フロントドアのフル防振と、
リアドアとリアサイドのセメントコーティングと、
リアサイドのベーシック防振の7thパッケージの作業を行いました。
当初はドア4枚の防振の予定でしたが、マフラーが交換してあって、
それが車室内に音が入っていて、マフラーのある右のサイドは左の給油口がある方と違って伽藍洞で、
響きが入りやすいという事が分かって、リアサイドも追加となりました。
お客様の希望はマツダのBOSE車の低音と比べてあまり遜色がないぐらいの量が出ていて欲しいとの事で、
スピーカー交換も考えましたが、あえて予算内で納めようとすると防振面と層を増やした方が有利だろうと、
あえて純正スピーカーを使用した7thパッケージをご提案しました。
ツイーターはJBLのP560Cの26ミリ外ドームタイプを使用して、
広い音域で存在感のある高音を再生しています。
グローブボックス下のピュアコンはオプションのSSFを加えた6ピース構成で、
フロントのドアスピーカーは上限周波数に加えて下限周波数もコントロールして、
豊かで綺麗な低音再生を実現しています。
全ての結線が終わって音を鳴らすと、調整画面はパナソニック製で、
まずはタイムディレイを全てゼロにしてからイコライザー調整に入ります。
イコライザー画面でこれが一番バランスが良いと感じても、
メモリーした後に少し抑圧感を感じる様になるので、
メモリー後の音を確認してまた動かしてメモリーしてを何度も繰り返して音を追い込んで行きます。
あれこれと音源を聴きながら、最後はこれまで何十回とお会いして、
生の声を知っているDEENの池森秀一さんの声で確かめて調整を終えます。
最終的にはお客様に運転席に座って頂き、自分があらかじめ用意していたパターンで、
「これでどうでしょうか?」と、低音は普通よりやや強めで、
中高音のバランスを考慮したパターンで納得して頂きました。
マフラー音だけでなく、お客様は趣味で車内に長くおられる事があるので、
断熱性も考えて防振重視のシステムになっていますが、
予算の範囲内でお客様の用途にピッタリ合ったシステムに仕上げる事が出来て、とても満足して頂けました。
N-BOXカスタム スピーカーの音質アップ その2
2025-03-05
今日ご紹介する1台は現在の宇部店の作業から、ホンダのNボックス・カスタムの続きです。
フロント・リアスライドドア・リアサイドの合計6枚のセメントコーティングの作業を行っていて、
青白いコーディオング剤が乾燥と共に茶色を帯びてきています。
完全に乾燥して茶色になったら、スライド部分に付いていた吸音フェルトを元に戻して、
フェルトだけでは防ぎ切れなかった騒音の進入を防いで、更に断熱性もアップします。
内張りを組み付ける前にフロントドアとリアサイドのベーシック防振を行って、
まずフロントドアの響きの中心と周波数を調べて、どこに何の材質を貼るかマーキングします。
貼り付け後の写真がこれで、運が悪く貼った材質がほぼ見えていません。
そこで貼った位置に全て赤丸を付けると、確かに8カ所貼ってあります。
この年式のNボックスのドアは複雑な形状で、
場所による響きの違いがかなりあるので、ベーシック防振の共振点の違う材質の貼り合わせが特に有効です。
次にリアサイドの外板裏の響きを確かめて、貼る材質をマーキングして・・
貼って行くとこちらはほぼ全て見える状態ですね。
作業は再びフロントドアに戻り、サービスホールと呼ばれる穴の部分を金属シートで塞ぐ防振を行います。
ブチルゴムなどを含まない全て金属のシートを使うので、強度を上げるために部分的に重ね貼りを行っていて、
外側の切り口や重ね貼りした部分の切り口を全てシリコンでコーキングして、
将来湿気で剥がれが起こらない様にしています。
金属価格は高騰しているので、金属シートのみを使うのはコスト高になりますが、
ゴムや樹脂部分が多く含まれるシートでは低音の量は出ても鈍い音となり、
小気味良いサウンドにはならないので、あえて金属シートの表面をラミネート加工した物を使用しています。
作業は終盤に入って来て、次には完成となる予定ですが、これより先は『その3』でお届け致します。
N-BOXカスタム スピーカーの音質アップ その1
2025-03-03
今日ご紹介する1台は、現在の宇部店の作業から、ホンダのN-BO✕カスタムです。
ホンダ純正のギャザーズのナビオーディオを装着した状態で入庫となって、
ベーシックパッケージの取付と、広範囲の防振作業を行っています。
入庫して直ぐに20ヘルツから20キロヘルツまでの全音域のテスト信号を流して、
音の響きを測定してから作業に入ります。
フロントのドアの内張を外して・・
リアスピーカーが付いているラゲッジサイドの内張を外して・・
スピーカーが付いていないリアのスライドドアの内張も外します。
リアのスライドドアの内張には白い吸音フェルトが広範囲に貼ってあって、
何もしないとここから強いロードノイズが入るという事が見て取れます。
4枚の内張の表を頑丈にマスキングして、裏のコーティング剤が浸みてはいけない場所もマスキングして、
セメントコーティングの作業に入ります。
内張り裏はツルツルでそのままではコーティング剤が剥がれを起すので、
機械で粗目を付ける下処理を行って・・
それから手作業で意図的にランダムに厚い薄いを作りながらコーティング剤を塗って行き、
均等に塗るのに比べて振動が通過し難い様に工夫しています。
内張り4枚を防振をして、後からリアのラゲッジを追加というのはありましたが、
軽自動車で最初から6枚の防振というのは初めてだと思います。
Nボックスのお客様は日頃から井川ブログをよく読まれていて、
最近始めたNボックス・カスタムのリアサイドの防振をご存知でした。
今の時点ではここまでで、これより先は『その2』でお届け致します。