取付ブログ
コントロールコンバーターの取付 パートⅢ
2024-12-18
今日ご紹介する2台は、週末に宇部店で行ったコントロールコンバーターの取付です。
まずは三菱のエクリプスクロスで・・
三菱純正のディスプレイオーディオを取り外して、アルパインのビッグ✕に交換したお車です。
エクリプスクロスのディスプレイオーディオの交換は、
井川ブログの写真を見て全国からお問い合わせがあり、
そのほとんどが「簡単に交換出来ますか?」という内容なのですが、
これはオーディオ関係の車輛配線を別な物に引き替えているので、かなり手間と費用がかかって、
スピーカー周りのシステムアップを含む作業でないとお受けしていません。
そのビッグ✕への交換とフルシステムの取付で満足されていたお客様ですが、
ブログでのコントロールコンバーターの装着記事を読まれて、今回取付となりました。
コントロールコンバーターの追加でビッグ✕の音調整をやり替えますが、
いつもの様にタイムコレクションは最初から最後までゼロで、イコライザーのみの調整になります。
続いてはホンダのN-WGNカスタムで、フロント2WAYのお車へのコントロールコンバーターの追加です。
ドアスピーカーは限定のピュアディオブランドのISP-130で、
アウタースラントバッフルで取り付けています。
ツイーターはダッシュにピュアディオブランドのATX-25を取り付けて、
フロント2WAYシステムを構築しています。
パワーアンプはラゲッジ下にナカミチのPA-1002のシルバーを装着しれいます。
カロッツェリアのサイバーナビをお使いで、
RCAの出力は出ていて、そのままアンプに接続出来ていましたが、
あえてコントロールコンバーターを入れる事でノーマル接続より高音質化出来て、
低音のレスポンスが良くなり、更にローエンドが伸びて、中高音も艶が出て滑らかになっています。
コントロールコンバーターのダイヤルで微調整を行った後は、
ボリュームのつまみを外してから見えない部分にしまいます。
上の写真の黒いダイヤルも、下の写真のシルバーのダイヤルも、
今は製造されていない物なので、製造⇒取り付け・調整⇒取外し⇒次の製造というサイクルになっていて、
次に再調整が必要な時に再び取り付けて中の稼働部分を動かしています。
宇部店と福岡店の店頭では実物を触る事が出来ますが、
微調整が正確に行われるスムーズなタッチフィーリングと、
透明感と音の艶とスケール感のアップに、多くの方がその場で購入を決められる様な魅力があります。
トヨタ・アクア スピーカーの音質アップ
2024-12-16
今日ご紹介する1台は、昨日の福岡店の完成車から、トヨタのアクアです。
トヨタ純正のディスプレイオーディオ付きのお車に、
ベーシックパッケージの取付と、ベーシック防振の施工の、Wパッケージの作業を行いました。
まずドアの内張とインナーパネルとスピーカーを外すと、
何も貼ってない外板が現れて、かなりの残響が残っている所に防振処理を行います。
4種類の共振点の違う防振材を響きの周波数に合わせて貼り付けて、ドア全体の振動がスムーズに減衰します。
ドアの作業の次は、ディスプレイオーディオの裏から音信号を取り出して、
グローブボックス下までピュアディオブランドのPSTケーブルで引いて行き、
MDF板の上にオプションのSSFを加えた6ピース構成のピュアコンを取り付けました。
SSFはドアスピーカーに送られる歪みっぽい成分を抑える役割をしていて、
ボーカル音域の透明感と中低音のキレがアップします。
ダッシュの上にはスタンドを使って適切な仰角・振り角を付けたJBLのP560Cのツイーターを
取り付けて、ドアの16センチスピーカーでは再生し難い高音域を再生させて、
元々ドアから出ていた高音は、ピュアコンを通してカットしているので、
純正の音がこもった感じは無くなって、
ピュアコン⇒防振⇒SSFの3段階で純正の16センチスピーカーの音質はアップしています。
また純正ならではのトレードインの様なこれ見よがしな大げさな音では無いので、
正確に音楽の音色を再生する場合は、
あえて地味な音の純正スピーカーの音を磨き上げていくというのがピュアディオ流です。
全ての結線が終わって音が鳴る様になったら、
ディスプレイオーディオのバス・ミッド・トレブルの3トーンは全てセンターにして、
ピュアコンの値を変えて音を追い込んで行きます。
オート・サウンド・レベルのASL機能がローでかかっていたので、
それはそのままにして調整していたのですが、どうしても音が荒く聴こえたので、
途中でオフにして音調整を行いました。
最終的にブラックボックスが6個目で決まって、
コイルは4個目で決まって、SSFは3個目で決まって、ただ3トーンのバスは最終的にマイナス1に振って、
それで最も生音・生声に近い音色に合わせる事が出来ました。
アクアはこれまでに何度も取付を行っていて、ツボは分かっているつもりですが、
今回はP560Cのツイーターを使用していて、ドアのスピーカーグリルの複雑な形状に合わせて、
絶妙なツイーターと16センチスピーカーのクロスポイントを割り出しました。
お客様は最初の音が荒い状態から、とても聴きやすくなったと喜んでおられました。
日産キャラバン スピーカーの音質アップ 後編
2024-12-15
今日ご紹介する1台は、本日の宇部店の完成車から、日産のキャラバンの作業の後編です。
オーディオレスの状態で入庫となって、
ドアのフル防振の施工の後にアルパインのビッグ✕とベーシックパッケージの取付を行いました。
ツイーターは最近装着率の高いJBLのP560Cのツイーターの復刻版で、
26ミリドームのためにやや周波数レンジが広いので、
復刻版があるうちはこれがベーシックの主流になりそうです。
グローブボックス下にMDF板を置いて、4ピース構成のピュアコンを取り付けて、
音を聴きながらここの値が決まったらアンダーマットの下にしまいます。
まずはディスプレイオーディオのタイムコレクションの機能を全てゼロにして、
調整の最初から終わりまで全てゼロのままで再生しています。
新車でドアにはビニールがかかっていたので、
音調整の時にビニールをめくってグリルを出して音を鳴らしました。
最初は高音域ばかり耳に入って、4カ所下げ気味でイコライザーを調整していたのが・・
ピュアコンの値をどんどん変えて音を追い込んでいると良く聴こえるパターンはどんどん変わってきて・・
最終的に高音域の問題ではなくて、中低音部分の不足部分を主に補って聴感上のフラットになりました。
交換したコイルは9個目でピッタリ合い、
ブラックボックスは8個目でピッタリ音色が生音・生声に合って、
イコライザーで合わせる各音域のレベルに合わせて、ピュアコンではレベルと音色を合わせています。
音色はコイルとコンデンサの値の比率で決まって、
同じ音域幅でもコンデンサ大きめでコイル小さめでインピーダンスを下げると音がシャープに明るくなり、
コイル大きめでコンデンサ小さめだとインピーダンスが上がり、音に重みや深みが出て来て、
どの組合わせが本当の音楽の音色に近いか値を変えて選んでいます。
インピーダンスは全ての周波数で同じ様に動く訳ではなく、
帯域ごとに動きが違って、本当にピッタリ合わせるにはピアノの調律の様な技術が必要となります。
かなりの調整時間をかけて、
キャラバンの純正16センチスピーカーとJBLのP560Cツイーターの組み合わせは、
長時間のドライブでも聴き疲れしない、自然な音に仕上がっています。
トヨタRAV4 スピーカーの音質アップ
2024-12-14
今日ご紹介する1台は、現在の福岡店の作業から、トヨタのRAV4です。
工場装着のディスプレイオーディオ付きのお車に、
ベーシックパッケージの取り付けと、ベーシック防振の施工の、Wパッケージの作業を行っています。
まずはドアの内張とインナーパネルを外して、
何も貼ってない外板裏に4種類の共振点の違う材質を貼り合わせます。
ちょうど撮影した部分は4種類全てが写っており、
その部分の響きの周波数に最も効果のある材質を貼り分けています。
防振作業が終わったらインナーパネルと内張を元に戻して、
ベーシックパッケージなので純正の16センチスピーカーはそのまま使用します。
ドアスピーカーの銘柄を変えれば一発で音色が変わりますが、
周波数によって意図的に強弱が付けてあり、いわゆるメリハリが付いていて、
実際の音楽よりは音色が明るくなっている製品ばかりなので、
あえてこもっていると言われている純正スピーカーを使用して、
防振の効果とピュアコンの効果で本来の音楽の音に近い音色に合わせていきます。
ドアのスピーカーは純正を使いますが、ダッシュのグリル内に埋まっているツイーターは使用せず、
グリルの上にスタンドを使って適切な仰角・振り角を付けた
ピュアディオブランドのATX-30Jツイーターを使って上質な高音を再生させます。
グローブボックスの下には比重が高くて厚いMDF板を敷いて、
その上にオプションのSSFを加えた6ピース構成の物を取り付けて、
フロントの4つのスピーカーの周波数幅とインピーダンスとレベルをコントロールします。
現行のトヨタのディスプレイオーディオはバス・ミッド・トレブルの3トーンを動かすと、
音に勢いはつくものの、ちょっと荒い感じがするので全てセンターで音調整を行いました。
ピットの車の前の棚にあるピュアコンのブラックボックスのストックからあれこれと持って来て、
微妙に特性を変えては試聴してを繰り返して、最も生音・生声に近く聴こえる組み合わせを探しました。
結局ブラックボックスが17組とコイルが6組の試聴を行って、
最も生の音に近い組み合わせで調整を終了しました。
実際には17×6の102通りの組み合わせから選び出していて、
20Hzから20KHzまでトータルでバランスの良い組み合わせに時間をかけてたどり着きました。
ベーシックパッケージというと簡単なシステムに思われがちですが、
過去はブラックボックスが6種類から選ぶという時期もありましたが、
純正オーディオ自体のトーンコントロールを使わなくて良い音となると、
このぐらいの組み合わせを時間をかけて良い音になる様に努力しています。
追伸
棚のベーシック用のブラックボックスの種類を数えてみたら、現在では40種類を超えていました。
日産キャラバン スピーカーの音質アップ 前編
2024-12-13
今日ご紹介する1台は、現在の宇部店の作業から、日産のキャラバンです。
オーディオレス車にアルパインのディスプレイオーディオを取り付けて、
ドア防振の施工の後にベーシックパッケージの取付を行います。
まずはドアの内張と防水シートを外して、外板裏の響きを調べます。
ドア後方の上に工場装着の防振マットが貼ってあって、
それを含めて5種類の共振点の違う材質を貼り合わせて、ドア全体の響きをスムーズに抑えます。
ここでスムーズにという表現を使っているのは、
一般的にブチルゴムを大量に使う防振が多く、確かにロードノイズが抑えられても、
スピーカーの鳴りに大量のブチルゴムの響きがプラスされて、低音の量は出る様になっても、
本体の音楽の音とは違う音が混じるので、それがスムーズな音とは言えないので、
あえてスムーズという表現をしています。
ピュアディオでもブチルゴムは使っていますが、必要最小限の量に抑えています。
次に外した内張の吸音フェルトを一時的に外して・・
表面とコーティング剤が浸みてはいけない場所にマスキングを行って、
ツルツルのプラスチック面に粗目を付けてからセメントコーティングを行います。
開発当初は綺麗に均等に塗っていたのが、
内張りが重たくなる割に振動が通過するので、そこで意図的にランダムに厚い薄いを作ったところ、
振動が消えやすくなったので、時間をかけてわざとこうしています。
感想が進むと徐々に青白いいろから茶色に変わってきて、
たわみを持てせてひび割れを起こさない様にしている成分の化学変化が見てとれます。
内張りが乾燥する間にドアのサービスホールを金属シートで塞ぐ防振を行って・・
重ね貼りをした切り口にシリコンを塗って、将来湿気によって剥がれを起こさない様に、
あらかじめ策を打っておきます。
これで方ドア3層のフル防振が完成で、これより先は『後編』でお届け致します。