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取付ブログ

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続・お客様の質問にお答えして 第37話

2025-10-16
不定期シリーズの続・お客様の質問にお答えしてはトータルで37回目の今月で2回目の書き込みとなります。



最近福岡店にいる時は店頭でピュアコンのブラックボックス用のコイル巻きをしている事が多く、
宇部店では後ろにコイルを巻くためのスペースがありますが、
福岡店はハンダ付けをするスペースはあってもコイルを床に広げるほどのスペースが無く、
仕方なく店頭の隅の方で純白のボビンに巻いています。



そのためこれまで何人ものお客様にその姿を見られて、
「本当に一から巻いているんですね!」とか、
機械巻してある物をわざわざほどいて巻き替えているんですね!」と驚かれています。



右の少しクーリーム色のコイルがメーカー製の機械巻した物で、
それを全てほどいて左の純白のボビンに巻き替えています。



「そんな手間のかかる事をして、本当に音が良くなるのですか?」と良く聞かれますが、
機械巻のコイルから手巻きのコイルに替えた方は不思議と音が良くなったというのを
実感されているのも事実です。



そこで今日は何故音が良くなるかという部分を箇条書きして分かりやすく解説したいと思います。


1  インダクタンスが大きいい機械巻されたコイルは中心部の径が大きいため、車から発せられる   
   電磁波の影響を受ける事が多く、知らない間に音が濁ってしまっている。

2  内径の小さい市販のコイルで電磁波の進入を防ぐと一定以上こいるのインダクタンスが上が 
   らず、ツイーターの周波数レンジを広げようとするとコンデンサ側の値を大きくしないといけなく   
   て、どうしてもインピーダンスが低くなって、必要以上に鋭い音になってしまう。

3  銅線を巻いているボビンは市販の物は固くて、信号を流した時に出る微弱振動が跳ね返され  
   て音にストレスを与える。
   少し柔らかい材質で振動を外に逃がして、ストレスの無い滑らかな音にする。

4  機械巻は同じ方向にしか銅線を巻かないが、手作業ではムラが出たら巻き戻して更にもう一  
   度巻き返して、たまに途中で止めて型を付けてから次の周回を巻く様にしているので、機械巻  
   には出来ない締め付けが可能になり、結果として銅線の長さの割に高いインダクタンス値を得 
   る事が出来て、更に同時に抵抗値を下げる事が出来る。



とこの様な理由が手巻きコイルを使用した場合のメリットで、
材料を供給してもらっている業者方からは
「これで社員を使って大量生産すれば儲かりますね。」と言われましたが
これは自分が巻いているからこの結果が得られて、
普通に知識と経験が無い者が巻いても機械巻以下の性能の物しか出来ないので、
社員を使って量産という事は考えていません。



自分がコイルが持つ性能を知ったのは中学生の時で、
その時にドイツのビジーという会社のコイルの優れた性能に引かれて、
自分で「ビジーの様なコイルを巻きたい!」
バカの一つ覚えで何度もコイルを巻いてほどいてを繰り返していました。



結果としてビジーの様なコイルは巻けませんでしたが、
それとは違う別な周波数用のコイルである程度優れた性能の物が巻ける様になって、
銅線の長さの割に高いインダクタンス値が得られる=高性能を中学生の時に実感していました。



ただ自分の趣味で高性能というのと、
お客様からお金を頂いて巻くコイルは更に上の次元で、
おそらく無我夢中で中学生の時に巻いていたレベルのコイルも給料をもらって巻くのであれば、
よほどの向上心で自分の作った物をジッと見て、
悪い部分を炙り出すという厳しい目を持たないとそれは出来ないでしょう。



たまたま5年前にビジーのコイル付きのアンテナを見つけて
宇部店のコイルを巻く場所に置いて中学生の時の気持ちを思い出しているのですが、
これを見て「ステンレスの太い棒を機械で物凄く強い力で巻いている性能を、
それより細い銅線を巻いても出来るはずがなかったのでは?」と50年経って気が付きました。



早いうちに145MHzでビジーの性能に追い付くのは諦めて、
145MHzの8分の5波長と51MHzの4分の1波長の両方に同調するコイルに方向を変えて、
後は28MHzと21MHzの4分の1波長と周波数をどんど下げて
巻きの大きなコイルを作る方向に変わって行き、
今のオーディオ用のコイルの原型になっている物を高校生の時には趣味で作っていました。



ただ最初に高性能なコイルを巻きたいと思ったきっかけとして、
ビジーのAFー10のコイルは目の前に置いて中学生の時の無心な頃を思い出して、
良いコイルを巻きたい!という気持ちを高めながら巻いているので、
そういうのが分からない人が巻いて同じ様な物が巻けるのだろうか?



特に「今のこれでいいのか?」とか、
「ほどいて一から巻きなおそう!」という自分が作る物に厳しい目が向けられるかを考えると、
実際には機械巻以下の性能の物しか出来ないと考えていいでしょう。



ただなぜここまで言い切れるかというと、
以前に機械巻した物をほどいていってちょうど良い巻き数で締め直して端子を付けるという作業で、
ちょっ気を抜いた事でコイルがばらばらとほどけて使えなくなって、
仕方なく違うボビンに一から巻いたら機械巻よりも性能が良かったというのがスタートなので、
そこを考えたら機械巻以上の物が社員に作らせて出来るとはとても考えられません。



そんな社員のミスから生まれた一から手巻きコイルですが、
自分が当初予定していたよりも良い音が再生出来るのと、
車自体が内径の小さなコイルを使わないと良い音が出せない方向にどんどん向かっているのと、
純正のディスプレイオーディオがややインピーダンスを高めに設定しないと、
過去の様にインピーダンスを下げて無理やり電流を流して勢いを付けるに対応していないので、
内径が小さくてインダクタンス値が高めの市販されていないコイルの使用が必要となっています。



もう一つの質問がグローブボックス下のピュアコンの外付けのコイルと、
ブラックボックスの中に入っているコイルの役割が知りたいというお客様が何人かおられて、
外付けのコイルはドアスピーカーの高音域をカットする役目で、
ブラックボックスの中のコイルはツイーターの下限の周波数、
つまり中音域に近い周波数をどこまで再生させるかをコンデンサとの組み合わせで決めていて、
コイルのインダクタンスを大きくしてコンデンサの値を小さくすると
インピーダンスを高くする事が出来ました。



またブラックボックス内のコイルはツイーターと繋がっているので、
ここの内径を小さくする事で電磁波の吸い込みを大幅に減らして、
それで高音域が更に綺麗になったという事です。



今日は技術的に難しい話になりましたが、日頃からお客様から質問が多い部分を取り上げさせて頂きました。



ライズ カーオーディオの音質アップ その1

2025-10-15
今日ご紹介する1台は現在の宇部店の作業から、トヨタのライズです。



ピュアディオとは18年お付き合い頂いている方で、
今回新車にお乗り換えでオーディオレス車を購入されて、フルシステムの移設取付を行っています。



まずはフロントとリアのドアの内張りと防水シートを外して、
何も貼ってない外板裏に防振マットと防振メタルを貼り合わせます。



外した内張は前後ともセメントコーティングの施工を行います。



更にリアサイドの鉄板の響きを調べて、どこにどんな材質を貼るかをマーキングして、
防振マットと防振メタルを貼り合わせて鉄板の響きを抑えます。



リアサイドの内張にもセメントコーティングの施工を行います。



前から後ろに電源ケーブルとリモートケーブルとスピーカーケーブルを4ch分リアまで引いて・・



トランクリームにパワーアンプとチャンネルディバイダーとピュアコンなどを取り付けます。



リアで中音と高音を分離するので。
スピーカーケーブルはツイーター用とミッド用の4系統になって高音質化を図ります。



ダッシュの上には広範囲にマスキングして、JU60用のワイドスタンドを製作しています。



現在システムとしては基礎作りの段階が終盤に入っていて、
後半の機器やスピーカーの取付は次回以降にお届けしたいと思います。



RAV4 スピーカーの音質アップ

2025-10-13
今日ご紹介する1台は昨日の宇部店の作業から、トヨタのRAV4のPHVです。



左側に給油口で右側に充電用ソケットが付いている、電気とガソリンの両方で走るお車です。



上から車が見れるカメラ付きというか、車が透明に見える最新型のディスプレイオーディオ付きのお車に、
ベーシックパッケージの取付と、ベーシック防振の施工のWパッケージの作業を行いました。



まずはドアの内張りとインナープレートを外して、
何も貼ってない外板裏に防振マットと防振メタルを貼り合わせます。



内張りを閉じると見た目はそのままですが、ドアの開閉時の重厚感が増して、
スピーカーの音の音が鉄板で残響するのが減り、外部からのロードノイズの進入も減ります。



ベーシックパッケージなのでドアの16センチスピーカーはそのまま使用して、
ダッシュの上のツイーターは向きとユニットの質感が悪いので使用せず、
スタンドを使って適切な仰角・振り角を付けた
ピュアディオブランドのATXー25ツイーターで上質な高音を再生させます。



純正ではドアの16センチスピーカーは高音域までフルレンジで鳴っていて、
必要無い音域までマラしているので音にこもりがあって、
そのこもりの原因になっている周波数はピュアコンでカットして、
更にインピーダンスをやや上昇させて音に重みを持たせて、
元の音から変えた上でツイーターの上質な高音とプラスさせています。



現在のピュアコンはメインユニットも後付けのコイルも全て井川が一から手巻きしていて、
以前の機械巻したコイルをほどきながら適正な値を探っていた時に比べると、
後一歩でなかった音の透明感が表現出来る様になりました。



これまでRAV4はかなりの台数の作業をしていますが、
純正のディスプレイオーディオが途中で世代が変わっていて、
内蔵のアンプのクセが違っているので、ピュアコンの値は現行の特性に合わせて一から選び直しています。



トーンコントロールを大きく動かせば全体のレベルを合わせる事も可能でしょうが、
トーンは1クリック動かした所で音がまとまる様にしないと、音に違和感が出てスムーズではないので、
全体のレベルが合うのではなく、
本来の音楽に近い状態に合わせるために普通で言うところのネットワーク回路の値を年式ごとに変えています。



スマートフォンやFMラジオを使って音の確認を行って、
入庫時とは全く違う生音・生声に近いサウンドに合わせて出庫させて頂きました。



ヴェゼル スピーカーの音質アップ

2025-10-12
今日ご紹介する1台は、本日の福岡店の完成車から、ホンダのヴェゼルです。



オーディオレス車にケンウッドのナビオーディオが装着された状態で入庫となって、
ベーシックパッケージの取付と、ベーシック防振の施工のWパッケージの作業を行いました。



まずはドアの内張りと防水シートを外して、何も貼ってない外板に4種類の防振材を貼り合わせます。



黒い四角いマットと、シルバーの四角いマットは2分割して貼って、
見えない部分に丸い黒いマットが貼ってあり、
ゴールドの防振メタルと合わせて合計4種類が貼り分けてあります。



響きの中心とその周波数によって貼り方を変えて、
ドア全体の響きを抑えて、スピーカーの音が詰まって聴こえない様に工夫してあり、
合計10カ所のポイントを押さえて防振を行っています。



防水シートをドアに戻すと吸音ゴムが貼ってあり、
ここに何も貼ってない車に比べると1・5層ぐらいの防振効果になります。



内張りを元に戻せば鉄板の残響が減って音質もアップしたプレミアムなドアになっています。



スピーカー構成はドアの16センチスピーカーはそのまま使用して、
ダッシュの先端のツイーター位置は高音を全てガラスの反射で聴く様になるので使わず、
スタンドを使って適切な角度を付けて、ガラスの反射の無い綺麗な高音の再生を行っています。



ドアのスピーカーはそのまま使用しても防振の効果とピュアコンを通す事によって別な音に生まれ変わって、
今回はオプションのSSFを加えた事でドアスピーカーの音のキレが更に増しています。



ツイーターの高音域の下限周波数と、
ドアスピーカーの上限周波数はブラックボックスとと付けのコイルの値で決めていて、
何度もユニットを交換して生音・生声に近く、
それでいてドアスピーカーとツイーターの音の繋ぎ目が全く分からない様な
絶妙なセッティングを行っています。



ナビの中の調整機能の調整では、
この機種では最初から全てのスピーカーに114センチのタイムディレイがかかっていて、
これを最初に全てゼロにしてから音調整に入りました。



サブウーファーは接続されていませんが、使っていないスピーカーまで全てゼロに合わせないと、
繋がっているスピーカーにも微妙に影響してきます。



ケンウッドには様々な音を強調する機能が入っていて、
それは純正でこもっている状態にカツを入れるための機能で、音が整っているとこれは邪魔になってきて、
でもK2テクノロジーだけは入れるか入れないかかなり迷いました。



結果としてK2テクノロジーを使わずに
イコライザーを上げ気味にする方が音のレベルは同じでも本来のボーカルの声に近く聴こえて、
高音域の方は何カ所かイコライザーを上げてメモリーして音調整を終了しました。



ベーシックパッケージと言っても付いているナビの種類の音の傾向に合わせてかなり微細に調整していて、
またピュアコンの値も細かく探っているので、取り付ける点数がパッケージ化されていますが、
実際には1台1台職人の技で音を追い込んでいます。



スズキ・フロンクス スピーカーの音質アップ その2

2025-10-11
今日ご紹介する1台は、昨日の福岡店の完成車から、スズキの新型車フロンクスです。



専用のディスプレイオーディオ付きのお車に、
ベーシックパッケージの取り付けと前後のドアの防振施工の作業をさせて頂きました。



ドア4枚の防振が終わって内張を組み付けると、国産車から輸入車に変わった様なドアの響きになっています。



試乗車に乗った時から気になっていたのがこのグリルのデザインで、
これはセッティングで苦労するだろうと最初から予測していましたが、
詳しい事は後の方で書き込ませて頂きます。



ダッシュにはJBLの508GTIのツイーターをスタンドを使って取り付けて、
外ドームの拡散するタイプのツイーターで、上質な高音を見晴らしの良い場所から降り注ぎます。



純正の16センチスピーカーとJBLのツイーターとの音域分けは
グローブボックス下に付けたピュアコンで行い、通常の4ピース構成の物にオプションのSSFを加えて、
純正の16センチスピーカーの音のキレが増しています。



先ほどスピーカーグリルのデザインの話をしましたが、
このデザインのグリルはドアスピーカーからの中高音が弱く聴こえて、
ある音域が弱く聴こえてしまうのですが、
こういう事もあろうと新規格のブラックボックスを3種類あらかじめ用意していて、
これまでの値の組み合わせでは表現出来ない音の表現を出来る様にして
フロンクスのオーディオに合わせました。



最初にスズキの普通車で以前使った値を取り付けて、そこから値を変えて音を追い込んでいって、
ブラックボックスは4個目で、コイルは7個目で適正にたどり着いて、
ブラックボックスはクロスビーの適合品の後に新規格の物を3種類試し聴きして、
最もフロンクスに合う物にたどり着きました。



フロンクスのオーディオには圧縮音源の補正という項目があって、これがオフでは物足りず、
1効かせるとやや強く、微妙な感じで聴こえて、オフでイコライザーで上げるか、
1でイコライザーで下げるかの両方を聴き比べて、1でイコライザーで下げる方を選びました。



下げると言ってもかなり微妙な下げ方ですが、事前にピュアコンで音を合わせていて、
それでもレベルの合わない部分を若干動かして生音・生声に近くします。



今回はリアドアに2層の防振を行っているので、
普通はフェダーでかなり絞るリア信号もまあまあ出力を出しています。



音調整の最後の最後はDEENの池森秀一さんのボーカルの『プラスティック・ラブ』で行い、
これまで40回ぐらいお会いして生の声を知り尽くしている池森さんの声が
本人ぽく聴こえるかどうかが勝負です。



スズキの人気の新型車が、
早くもベーシックの5thパッケージの装着でプレミアム感が増した特別な1台に仕上がりました。



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