取付ブログ
キックスeパワー カーオーディオの音質アップ 後編
2024-08-07
今日ご紹介する1台は、本日の宇部店の完成車から、日産のキックスeパワーの後編です。
セメントコーティングを施工したドアは、晴天の日に天日干して半日で乾燥が終わりました。
ドアのサービスホールの金属シートの貼りの後に切り口を全てシリコンで塗り込んだ後に、
純正の16センチスピーカーを取り外して、レインガードを取り付けたインナーバッフルを製作して、
JBLのクラブ602CTPの16・5センチミッドを取り付けました。
インナー取付なので見た目は純正のドアのままです。
602CTPの付属ツイーターは19ミリとサイズが小さいので使用せず、
25ミリドームのピュアディオブランドのATX-25ツイーターで
音域の広い高音と16・5センチミッドで、メーカーの組み合わせでは出せない、濃い中高音を再生させます。
ツイーターとミッドとの音域分けはグローブボックス下に取り付けたピュアコンで行い、
ブラックボックス4連で複雑なスロープで正確な高音域を表現して、
純白のボビンにピンクのラベルで井川が一から手巻きしたコイルで、機械巻したコイルには出せない、
透明感のあるボーカル音域を表現しています。
オーディオレスのインパネは一度分解してアルパインのディスプレイオーディオを取り付けて、
純正ナビよりも大きな画面で豪華な仕上がりになりました。
全ての結線が終わって音が鳴る様になったら、ディスプレイオーディオのパネルと、
ピュアコンの値合わせで音調整を行います。
まずはタイムコレクションを全てゼロにして、調整の最初から最後までここはゼロのままで、
造作したステージ感ではなく、自然な音で仕上げるためにあえて時定数は動かしません。
ツイーターの下限とミッドの上限をピュアコンの値を変えてちょうど良い組合わせを探して、
後はイコライザーで音域の強い部分と弱い部分を動かしてフラット化して行きます。
最初からオーディオレス車で注文していたので、カーオーディオはかなり自由が利いて、
シンプルな構成ながら優れた音質で、車の静粛性と断熱性も優れた、特別な1台に仕上がりました。
キックスeパワー カーオーディオの音質アップ 前編
2024-08-05
今日ご紹介する1台は、現在の宇部店の作業から、日産のキックスeパワーです。
プロボックスと縦に並んで、同時進行で作業を行っています。
オーディオレスの状態で入庫となって、
ベーシックパッケージの取付と、ドア防振の施工と、ドアスピーカーの交換を行っています。
まずはドアの内張と防水シートを外して防振作業を行って、
ドアの上の方に工場装着の防振材が貼ってあって、
これも切り込みが入った形で防振効果を上げているタイプです。
以前キックスのデモカーを持っていたのでデーターはあるのですが、
念のために外板裏を指ではじいて響きの中心と周波数を調べて、
どこに何の材質を貼るかマーキングして行きます。
この見える位置に工場装着以外の防振材が4種類5枚貼ってあって、
この複雑な組み合わせがドアが重たくならない割に振動が取れて、
スピーカーの響きも小気味良いサウンドで鳴らすドアにしています。
外した内張はマスキングして、
ツルツルのプラスチック面に粗目を付けて剥がれ防止をした後にコーティング剤を塗り込んで行きます。
ドアの鉄板側のサービスホールは金属シートを重ね貼りして塞いで、
密閉させたエンクロージャー化して行き、
外板裏・サービスホール・内張裏の片側3層のフル防振化しています。
キックスは防水シートに吸音ゴムが貼ってあるので、
2面の防振を行うだけでフル防振の手前の効果がありますが、
金属シートの後に防水シートを戻す事で3・5層的な防振効果が得られる様になります。
これは以前のデモカーで実証済みの施工です。
電気的な作業ではAピラーの内張を外して、純正ツイーターのカプラーを外して、
下からピュアディオブランドのPSTケーブルのツイーター音域用の物をひいて来ています。
純正のツイーター用ケーブルはPSTケーブルに比べてかなり細いので、
ツイーター音域はユニットの質と相まってかなり改善が期待出来ます。
今の時点ではここまでで、これより先は『後編』でお届け致します。
プロボックス カーオーディオの音質アップ その2
2024-08-04
今日ご紹介する1台は、現在の宇部店の作業から、プロボックスの続きです。
外板裏のベーシック防振が終わったらサービスホールを全て金属シートで覆って・・
部分的に重ね合わせて貼って剛性を上げて、
多くの切り口が出来た部分を全てシリコンで塗っていって、先々剥がれが起こらない様に工夫しています。
このちょっとの手間と言うか、実際にはかなりの手間なのですが、
長い期間使用されて湿気などで剥がれた事が過去になったから防止策として行っていますが、
以前他店でブチルゴムにアルミが貼ってあるシートを当店で剥がしてやり変える時に、
もう剥がれを起こして簡単にボロボロと取れて行った事があるぐらい、ここの作業は重要になります。
次の粗目を付けた内張に青白いコーティング剤を塗る作業を撮影しようと思っていたらもう終わっていたので、
他の車種の写真を使用しますが・・
青白いのが茶色に変わって行く部分を撮影しようと思っていたら、数時間後にもう完全に乾いていました。
早すぎる!何故?と思ったら、完全な晴天だったので天日干しを行って、
それでいつもの半分以下の時間で乾燥したのでした。
セメントコーティングが終わったらパテで形成してアウターバッフルを製作して行きます。
今回はJBLの13センチミッドを使用しますが、
ZSPの径とネジ位置はJBLの13センチと完全に同じ寸法で作ってあるので、
ZSPの型取り用のユニットを使って形成しています。
またドア以外の部分では、オーディオレスのパネル部分を分解して、
アルパインのディスプレイオーディオ用の配線を繋いでいます。
ダッシュではAピラーの裏にPSTケーブルを通したので、
スタンドを使ってグリルの端にピュアディオブランドのATX-25ツイーターを取り付けて、
2WAY構成となっています。
作業中にプロボックスのラゲッジを見たら、バッテリーが左サイドに付いていて、
「前はボンネットの中だった様な?」と思っていたら・・
何とHEV車なのでした!
プロボックスの作業はまだ続き、これより先は『その3』でお届け致します。
プロボックス カーオーディオの音質アップ その1
2024-08-03
今日ご紹介する1台は、現在の宇部店の作業から、トヨタのプロボックスです。
お仕事用の商用バンで、オーディオレスの状態で入庫となって、
ディスプレイオーディオとベーシックパッケージの取付と、ドア防振などの施工を行っています。
プロボックスはドアにスピーカーが付いていなくて、ダッシュに10センチのフルレンジが入っていて、
そこにツイータープラスのベーシックか、
更にシート下にパワードのウーファーを付けるかという2つの方法での取付がされていました。
また自営業の方が半分で、会社の車の場合が半分で、
会社の車の場合は短時間でパパっと作業を済まさないといけませんでした。
今回は自営業の方で長期にお車をお預かりしていいとの事で、
ドアにアウターバッフルを製作して、ドアに防振加工も行います。
まずは内張を外して、ドア内を指ではじいて響きの中心と周波数を調べて、
どこにどの材質を貼るかをマーキングしていきます。
プロボックスのドア内は工場装着の防振材が貼ってって、横長ですが先の方が複雑な形になっていて、
自分がよく書いている規則性を無くす事で防振効果を上げているのでしょう。
その防振材の周りにピュアディオ独自の防振材を加えて、ドア全体の響きをスムーズに抑えていきます。
共振点の違いと形状の違いを複雑にして、ドアが重たくならない割に強い防振効果を得て、
更にスピーカーにブーミーな音が量ならない様に工夫しています。
外した内張はアウターバッフルを作る前にまずマスキングして、セメントコーティングの準備に入ります。
マスキングは裏面だけでなく表面をガッツリしていて、作業中に擦り傷が入らない様にしています。
裏面のプラスティックはツルツルでコーティング剤が剥がれやすいので、
粗目を付ける下処理を行ってから塗りの作業に入ります。
防振作業は音の下地作りですが、ここは手間がかかっても後の音の結果に大きく関わるので、
時間をかけて作業を行うのと、使う材質に関しては一般的なトレンドの材質ではなくて、
その場所のその響きに合った材質・合った手法で行っています。
なぜ自分が一般的な材質を使わなくなったかと言うと、
自分はこれまでボーカリストの方を助手席に乗せて移動した事が何度もあって、
その時の車内の会話の声や、御自分の楽曲でつい口ずさまれた時に、
「あれっ? 何だか声が違う?」という事が2000年代の初め頃にあって、
市販の防振材の量をどんなに増やしても低音の量が増えてブーミーになるばかりだったので、
それから同時の防振材を複数組み合わせて本来のボーカルや楽器の音になる様な防振方法を考案しました。
毎週ドア防振の作業を行う車輛が入庫して来ていますが、
全てのお車に対して最も良い組み合わせと位置で防振を行うという気持ちで、
初めてボーカリストの方を助手席に乗せて移動して、
「あれっ? 何か違う?」と感じたその時の気持ちを忘れずにドア内を指ではじいて調べています。
今の時点ではここまでで、これより先は『その2』でお届け致します。
スズキ・ジムニー カーオーディオの音質アップ 後編
2024-08-02
今日ご紹介する1台は、昨日の宇部店の完成車から、スズキのジムニーです。
スズキ純正のCD・DVDプレイヤーをベースに、
シンプルな3WAYシステムで元の楽器の音に近い音色をを狙ってシステムを取り付けました。
プレイヤーの中身はパイオニア製でした。
ドアのフル防振の施工が終わって内張を組み付けて・・
Aピラーの根元にはピュアディオブランドのPSTケーブルのツイーター音域用の物を引いて来て、
24金メッキの端子を純銀入りハンダした状態で接続します。
ダッシュの上のツイーターはピュアディオブランドのATX-25で、
12センチのフルレンジスピーカーと組み合わせて、クセの無い2WAY構成で中高音を鳴らしています。
助手席シート下にはミューディメイションのパワードのサブウーファーを取り付けて、
これ見よがしなわざとらしい低音ではなくて、
80Hz以下のドアでは再生出来難い音域のみを選んで再生していて、
高音・中音・低音の繋目が分からない様な広い音域をスムーズに鳴らしています。
ここは音域の広い楽器を演奏しておられるお客様なので、変なメリハリは一切付けないという事と、
ウーファーの周波数を上げ過ぎるとモノラル成分が増え過ぎるので、
その辺りを心がけて音のつなぎの周波数を選んでいます。
ウーファーの音域は内蔵のチャンネルディバイダーで選んで、
ドアスピーカーの上限周波数と下限周波数と、
ツイーターの下限周波数とレベルは合計6ピース構成のピュアコンの値をあれこれと変えて選びました。
パイオニア製のプレイヤ-にはタイムアライメントの機能が付いていて、
これはサウンドピュアディオでは全てゼロにして調整して、本来の楽器の音に近い音色に合わせます。
今の時期は暑いので、最初はピット内でアクセサリーポジションでエンジンをかけずに音調整を行って、
ピュアコンの値が決まってから車を外に出してエンジンをかけて音調整を行いました。
ピット内で無音だとイコライザーはこのパターンが良いと感じましたが・・
カーポート下でエンジンをかけてエアコンの送風も加わると、
イコライザーパターンが違う方が良く聴こえて、最終的にこのパターンで音調整を終了しました。
サウンドピュアディオのお客様は学生時代に楽器を演奏していたとか、
卒業しても演奏を続けておられる方が多く、
一般的なカーオーディオのトレンドの音では満足出来ない方が多いので、
これまでは一度もカーオーディオに手を入れた事が無いけれど、
こういう音造りがあるのなら一度付けてみたいという方が増えています。