取付ブログ
続・お客様の質問にお答えして 第18話
2024-10-21
先週は木曜日に福岡店に移動して、金土日の3日は宇部店にいたので、
多くのお客様と店頭でお話する時間がありました。
その中でお客様からの質問でコイルのインダクタンスやスピーカーのインピーダンスと、
一般的な抵抗とどう違うのかという質問と、
ベーシックパッケージ用のブラックボックス内の手巻きコイルの事など、多くの質問を頂きましたので、
質問の多かった部分をピックアップして本日お届け致します。
まずコイルと言ってもピュアディオで扱っているコイルは2種類あって、
よくピット内での音調整の時に写る沢山ある棚のコイルは、スピーカーに対して直列接続で入るコイルです。
これはドアスピーカーからの中高音をどの音域でカットするかを決めるコイルで、
巻き数が多いと中音域の方までカットされて、
巻きが少ないと高音域の途中ぐらいからカットするという感じで、
巻き数の多い少ないで構造自体も変えています。
また純正のドアスピーカー用と、
ZSPの様な高価なスピーカーだと材質の良い物で測定精度も上げたコイルもあり、
値段もそれに合わせて高くなっています。
ほとんどのコイルは一度工場で機械で巻かれた物を途中までほどいて、
希望の値に合わせた後に締め直しているのと、中には空のボビンから銅線を一から巻いている物もありますが、
スピーカーに直列に入っているコイルは音色に直結するので精度が命です。
またブラックボックスの中にもスピーカーに並列接続になるコイルが入っていて、
ツイーターアシストユニットを加えて4連ボックスにした場合は見えない部分に4つのコイルが入っていて、
直列に入っているコイルとは値も止め方も違っています。
並列に接続する物は直列よりも音の変化が少ないので、精度はそれほどまでと考えていましたが、最近精度を上げたら音質がかなり上がる事が分かりました。
そのコイルで手作業で一から巻いている物があり、これについて2つの質問があって、
そのコイルで手作業で一から巻いている物があり、これについて2つの質問があって、
まず以前は宇部店のトイレ行く通路の横の階段で上から銅線をピンと張ってコイルを巻いていて、
たまに隙間からお客様と目が合う事があって挨拶していたのですが、
最近ここでコイルを巻いている所を見なくなったと言われました。
じつはここを使わなくなった理由は、ピンと張って効率がいい様ですが、
実はコイルは巻いてほどいてまた巻いてを繰り返して密度を上げているので、
階段だと上の方に上がると段を登って降りてを繰り返すと逆に危ない気がしてというか、
何度かふらっとした事があって、そのため裏にコイルを巻くための専用のディスクを作って、
横方向だけで強く絞められる様にしたので、この階段は使わなくなりました。
もう一つの質問が、
「ディスプレイオーディオの音質を上げるために、
ブラックボックス内のコイルを一から手巻きした物に換えていると聞いたのですが、
値段はいくら高いのですか?」という事でしたが、実は同じ値段で販売していて、
これまでベーシックパッケージはこのぐらいの音で鳴ると既存のお客様が思われているのに、
純正側の条件が悪いから同じ値段を頂いてもこれが限界ですとは言えないので、
値段はそのままの以前からのRRタイプの値段で、
逆にノーマルタイプは今の時代に合わなくなったので廃番にして、
RRタイプのアップグレードのピュアコンの中のコイルを手巻きにしても、
価格はそのままで販売しているので、手がかかっている分お得と思われて下さい。
またオーディオレス車用のピュアコンを別に作っている訳ではなく、
オーディオレスのお客様にも一から手巻きのコイルを使っているので、
車種によってはスピーカーに対して直列のコイルも並列のコイルも両方一から手巻きという
お車も出て来ています。
もう一つのご質問は「よくスピーカーのインピーダンスが何Ωとか言われますが、
普通の抵抗のΩと何が違うのですか?」という事です。
まず抵抗とは直流抵抗と言われるもので、
直流を流して何Ωの抵抗があってアンプの中などの電流の流れを決めます。
これはアンプの中の制御用の抵抗で、50Ωと記されていますが、
超精度の高いテスター(抵抗しか測れないのに12万円程度)に繫ぐと、
50・67と表示されてやや高い値です。
次に100Ωと記された抵抗を繋ぐと99・29と規定値よりも低く、
サウンドピュアディオでは左右の値がピッタリ合う様に選別して抵抗を決めていて、
その用途で中心が良い場合と、上の方や下の方が良い場合があるので、
その時の目利きでどれを使うかを決めています。
それよりも複雑なのはインピーダンスで、同じΩで表示しながらも使う周波数でΩ数が変わって来て、
まず某スピーカーに測定器を繋ぐと、100Hzで4・09Ωと表示されています。
内側の数字は今回は関係無いので気にしないで下さい。
次に周波数を500Hzに変えるとインピーダンスは7・14Ωに上昇して・・
1KHzでは4・26Ωに下がりました。
それを5KHzに上げると、今度は5・77Ωまで上がり・・
10KHzでは7・72Ωとなります。
これを2WAYスピーカーとして使う場合は4KHz以下のΩに近い部分から中低音用として使用して、
インピーダンスの高い部分はツイーターに任せる事にします。
500Hzがインピーダンスが上昇している部分は
コイルとコンデンサーの組み合わせでインピーダンスが下がる組み合わせを探して、
トータルでスピーカーで鳴らせる音域が4Ωに近い様に平滑化して行きます。
一般的にツイーター音域とミッドの音域を別々のアンプで鳴らすマルチアンプ方式が良いと言われていますが、
マルチアンプではコイルとコンデンサを使ったLC回路を入れてインピーダンスの調整が出来ずに、
インピーダンスの上下がそのままで、インピーダンスの高い音域は音色が暗くて重く、
インピーダンスが低い音域は音色が明るく軽くなるので、
どんな正確なイコライザーでもレベルの上げ下げは出来てもイン品―ダンスの上げ下げは出来ないので、
生音・生声の音色に近くしようと思えばコイルを沢山用意して、
LC回路のブラックボックスも沢山持っていて、
その組み合わせで本来の音楽に近い音を表現するという事になっています。
ちなみに今回インピーダンスを測った測定プローブと言われる赤2個黒2個のコードが付いている部分は、
2000年には2万円だった物が途中で2・5万から3・5万に値上がって、
最近では純度の高い金属が値上がりしているからか7万円まで値上がりして、
軍用に使える材料の値上がりが目立ちますが、
サウンドピュアディオはあらかじめ買いだめしていた部分があるので、
極力エンドユーザーの方が買われる値段を上げない様に努力しています。
分かり難い部分を多かったと思いますが、
サウンドピュアディオは精度を上げながらも価格を上げないという努力をしている事をお分かり頂けたらと
書き込みました。
以上でお客様の質問にお答えしての第18話を終わります。
スバルXV カーオーディオの音質アップ
2024-10-20
今日ご紹介する1台は、現在の宇部店の作業から、スバルのXVです。
インパネを加工してナカミチのCD-700KKとアルパインのナビオーディオを取り付けて、
3DIN取付となっています。
ドアにはフル防振の施工の後に、アウター・スラントのバッフルを製作して、
ピュアディオブランドのZSP-MIDを取り付けて・・
ダッシュにワイドスタンドを製作して、JU60ツイーターのブラックを取り付けて、
ピュアディオ推奨のフロント2WAYシステムとなっています。
更にリアの右サイドを作り込んで、サブウーファーを装着して、ラゲッジ下にパワーアンプを装着して、
車1台で3WAYのフルシステムとなっています。
今回の入庫は、フロントスピーカー用のケーブルが以前のお車から使い続けておられる物で、
ツイーター側は健常でもドア側は長年の湿気や開閉で傷んでいるため、
今回ドア側のみ新品に交換する事になりました。
加えてオーディオテクニカのデジタルトランスポートを取り付けて、
これは中のハンダを付け替えて、音を滑らかにしたピュアディオチューンの物を取り付けました。
そしてバッテリーは新車購入時のままだったので、ボッシュの物に交換しますが・・
このグレードはフロントの左右にバッテリーが付いているタイプなので、2個同時に交換します。
バッテリーの交換が終わったらピュアコンの値合わせと、イコライザーの調整を行って、
ボッシュのバッテリーで音が改善された状態に合わせて、それで最も生音・生声に近くなる様に合わせます。
バッテリーがまだ到着していないので、これから交換と音調整を行います。
サウンドピュアディオの人気商品
2024-10-19
サウンドピュアディオの人気商品を今日は何品かご紹介します。
もう20年ぐらい前からオーディオテクニカのハイローコンバーターをチューニングして販売していますが、
今回のモデルから4CHモデルが無くなったために、
2CHの物を2個使って1個としてチューニングして販売しています。
先日のシエンタで最後の1セットを取り付けたので、今は4個で2セット製作している途中です。
外から見ると一般のユーザーの方からすると何も分かりませんが・・
中を開けると右と左のパーツが接近しているのが分かり、方チャンネルのパーツを撤去して、
大型パーツに交換して、細いスピーカーコードをピュアディオブランドのSPTケーブルに換えて、
2個連結して製品として仕上げいます。
パーツが大きくなって音のクオリティーが上がり、左右のセパレーションが格段に上がります。
それと以前量販店でこのハイローコンバーターをステレオで使われていて、
「こちらでもう1個買うので片側はチューニングだけして頂けますか。」と言われる方があったので、
「念のために中を開けて調べさせて下さい。」と量販店で買われたハイローコンバーターを開けたら、
まず基盤が専門店モデルの様なガラスエポキシ製ではなく普通の安い物で、
トランスは5本足ではなくて4本足で、コンデンサーの質が悪く、
コンデンサーは元々変えるから問題無いのですが、
基盤とトランスが違うのはあまり変わらないだろうと思っても気が進まないのでお受けしませんでした。
昭和の時代に量販店向けに見た目が同じで中をコストダウンした物があるというのはありましたが、
まさか令和でそれが復活するとは思いませんでした。
ただ世の中には井川ブログを見て参考にする人がいて、
中をチューニングしなくても片側をモノラルで使って2台使えば、ピュアディオほどではないにしても、
ノーマルよりは音が良くなるだろうと考えて、2CHを2台使いしている人がいるらしいです。
確かにそのまま使用するよりは音が良くて、
これが4CHのモデルがあった頃は4CHの2ch使いの店もあった様です。
そして次の人気商品というか、人気商品の中身は、ピュアコンのブラックボックスのコイルです。
以前から外付けコイルの一から手巻きはあったのですが、それはインダクタンスが30μH以下で、
ブラックボックス内は180μH以上で、1ペア作る時間が全く違います。
自動車メーカー純正のディスプレイオーディオの音を良くするために、この大技に撃って出ました。
時間にして半日で1セット半ぐらい出来るでしょうか、そんなに大量には出来ませんが、
確実にディスプレイオーディオでこれまで表現出来なかった音の領域が出せるので、
日々せっせと作っています。
ちなみに後ろのケースはコンデンサを計測して分類して入れているのですが、
人気があるというか、今一番売れている車で必要な微妙な値の違いの物が人気で中が空で、
次の入荷を待っているところですが、人気の値は既にブラックボックスに組んで用意してあるので、
全く無いという訳ではありません。
そして次はちょっと上級のお客様向けの商品ですが、
半導体パルスを起こして車体の静電気を除去する装置の新型モデルが出来ました。
以前発売されていたモデルはかなり前に終了していて、見た目がカッコ良くなって、
消費電力も落として今の車に合う様にモデルチェンジをして発売されました。
最近の車は余分な電気を使う事をあまり考えていないために、消費電力の削減に力を入れて、
当初は50%ダウンを目指していましたが、旧モデルと同じ効果を得るためには35%ダウンが限界で、
やっと皆様にお目にかける事が出来ました。
現在福岡店で仕事の合間に作っていて、昨日の夕方に写真を送って欲しいと言ったところ、
5台分の写真が送られて来ました。
システムが大きな方で、デジタル系のエラーが気になる方用の商品で、対象になる方はすくないのですが、
欲しい方には「これ欲しい!」という製品となっています。
最後は高級スピーカーケーブルのPMBやSKY3の焼き入れの話題ですが、
今日もPMBケーブルの取付があるので、
これから370度までハンダ炉の温度を上げて絶縁物を焼き切って導通させます。
炉の横のマスコットみたいな物は、不純物を炙り出した後に、
そこから純度の高い部分掛けを抽出した時に出来る塊で、見ていてほっこりするので横に飾っていますが、
ハンダの表面が端から1センチ離れてはいけないので、このマスコットを溶かしてかさ上げしています。
今日は先日抽出した物があまり綺麗に見えなかったので、炉に戻される事になりました。
ぎゅーッと絞ってじわじわ形が出来るので、ついつい可愛いと思えるのですが、世界の情勢が悪く、
純度の高いハンダは軍用に取られてしまっているので、心を鬼にして炉で溶かさないといけません。
ただまるで兄弟が手を取り合っている様に見えて可哀そうに思えたので、
今日のところは銀入りハンダをロールから解いて溶かして、これは先々まで取っておこうと思いました。
そんなこんなのサウンドピュアディオの人気商品のご紹介でした。
サウンドピュアディオのテレビCM放映
2024-10-18
10月13日の深夜というか、実際にはもう14日になっていましたが、
サウンドピュアディオが提供する『ワイルドバンチフェス2024』のダイジェストの特別番組が
放送されました。
最初に入場風景と来場者のインタビューが流れた後に・・
番組のタイトルが映って!
いきなり「この番組の提供はサウンドピュアディオと・・」
「ご覧のスポンサーでお送ります。」と言うではありませんか!
サウンドピュアディオのロゴが単体で出るのは、
この番組が最初に始まった時以来の様な気がして、ワイルドバンチフェスが始まって10回目の記念で、
サウンドピュアディオは全ての回でスポンサーになっているので、感謝的な意味があるのかな?と感じました。
しかも提供社名が映った後に直ぐにサウンドピュアディオのコマーシャルが入り・・
サウンドピュアディオのステッカーがドカン!と映るおなじみのパターンで、
毎回これを見て既存のお客様から「ステッカーを貼って欲しい。」という要望を頂いています。
今回は既に小サイズのステッカーを貼っておられる方から、
中サイズに貼り換えて欲しいというご要望も頂いて、
年に1度のサウンドピュアディオのブランドがイメージアップするこの時期です。
CMの最後はロゴと店舗の場所が映って、福岡店の住所もあるので、
福岡店がある事を知らない方へのアピールと、福岡のテレビ局でも使える内容となっています。
2時間の放送の中で4回CMが流れて、かなりサウンドピュアディオのブランドイメージはアップしました。
番組の終わりにも「この番組の提供はサウンドピュアディオと・・」
「ご覧のスポンサーの提供でお送りしました。」と流れて終了しました。
提供社名が2社2社で流れるのではなくて、
1社3社で流れたのが観られた方に強いインパクトを与えた様です。
時期が10月10日の開店記念日よりも少しずれましたが、良い記念行事となりました。
シエンタ カーオーディオの音質アップ その4
2024-10-17
先日からお届けしている宇部店の作業のトヨタのシエンタですが、遂に音が出る所まで作業が進みました。
4回目にして初めて写ったトヨタ純正のディスプレイオーディオで、
こちらはスピーカー出力しか出ていないので、ハイローコンバーターを使ってRCA信号に変換します。
オーディオテクニカのハイローコンバーターを2台用意して、ステレオの片側のパーツを取り出して、
モノラル化した後に大型のパーツに取り変えてチューンして、右に1個左に1個使います。
ドアには片側3層のフル防振の後に、アウタースラントのバッフルを製作して、
ピュアディオブランドのZSP-LTD15を取り付けます。
ダッシュにはワイドスタンドを製作して、JU60ツイーターのブラックタイプを取り付けて、
ピュアディオ推奨ハイエンドのフロント2WAYシステムが完成しました。
リアには25センチのエンクロージャーを置いて、
ピュアディオブランドの25センチスピーカーを取り付けて、車1台で3WAYのシステムとなっています。
ウーファーの向きがなかなか決まらなくて、まだ未塗装のためにきちんとお見せ出来ない状態です。
その向きがなかなか決まらない理由は、
床下のパワーアンプ2台とデジタルプロセッサーへのマグネットの磁気の影響で、
ウーファーの向きとユニットの向きを変えて、
最も磁気の影響を受けない音がクリーンな位置を探していました。
位置が決まったらディスプレイオーディオの3トーンとフェダーで音を調整して・・
グローブボックス下のピュアコンの値を変えて、最も生音・生声に近い組み合わせを探します。
トヨタ純正のディスプレイオーディオは年式やグレードによって大きくトーンを動かさないといけない物と、
全くフラットで動かさない方が良い物があって、今回は3トーンをフラットにして、
後はピュアディオチューンのデジタルプロセッサーをタブレットを繋いで操作して、
イコライザーとチャンネルディバイダーの機能を細かく調整して音を追い込んで行きます。
今回はフルシステムと呼んでいる大掛かりなシステムで、前のお車から移設して来た製品と、
新たにシエンタ用に購入された製品をミックスしてフルシステムに完成させていて、
デモカーにシエンタを持っていたからこその安心感で作業に預けて頂きました。
音は「純正のディスプレイでここまで鳴るの!」というぐらいまとまっているのですが、
装飾部分がまだ残っているので、明日にはお客様に納車が出来る様になります。